現代でも同じパターンが…

とある合コンにて、「あたしゃローレンスかっ!」と思わされるような出来事がありました。幹事女性いわく、男性側幹事が、合コン開催を強く・激しく熱望しており、収集に至ったとのこと。恋愛目的なのかセックス目的なのか、この時点ではわかりませんでしたが、いずれにせよ女を求めているのだなぁと捉え、合コンに臨んだのですが……!

男性側幹事ときたら、筆者を含めた女性参加者には目もくれず、幹事女性と喋ることに無我夢中なのですよ! これは決して、収集された女性陣が醜女ばかりだったということではございません。若いお嬢さんもいれば、容姿端麗な美女サマもいれば、筆者もおりました(笑)。にも関わらず! 幹事女性としか喋らない男性側幹事!

ははーん、そういうことか。男性側幹事は幹事女性にぞっこんLOVEなのでしょう。キャサリンが、次男坊エドワードを愛しているのと同じ構図です。でもまぁ、サシ飲みに誘える関係性ではないのでしょう。
キャサリンが、男爵家の長男であるローレンスを差し置いて、「エドワードのほうが好き!」とは言えない関係性を彷彿とさせますね。そこで男性側幹事は、策を練ったわけです。新たな出会いを模索しているフリをして合コンを催せば、幹事女性とおしゃべりができる、と! ローレンスと結婚すれば、一生エドワードの近くにいられると思ったキャサリンの思考回路と一緒ですね。

筆者は、この男性側幹事に対して、何ら魅力を感じなかったので、これといった損害を被ったわけではないんですけどね。損害どころか、ほかの男性参加者とお近付きになれたのですから、むしろ収穫があったくらいなんですけどね。なんとなく、腑に落ちない思いをさせられたわけです。「周囲を巻き込むんじゃねえよ!」と。

気になったのは、男性側幹事が、女性幹事をサシ飲みに誘えない理由です。後から幹事女性に確認をとったところ、男性側幹事は、幹事女性に対して、何度もサシ飲みの申請をしていたようです。
しかし幹事女性は、彼とサシ飲みする気ゼロで、断り続けていたとのこと。だったら合コンやろうぜ、という流れになったのだとか。諦めの悪い男ですね。幹事女性の心情を察するに、サシ飲みの誘いを断り続けている気まずさがあるので、合コンの誘いには応じねばという義務感が生じたのでしょう。

妥協ゆえに上から目線

合コンではなく、1対1の紹介シーンでも、似たような状況にちょいちょい遭遇する筆者。女友達から、「ミカコ(←筆者の名です)に会ってみたいって殿方がいる」と持ちかけられ、いざ会ってみると、その殿方は、当初は友達狙いだったんだろうなぁっていうのがビンビン伝わってくるわけです。
被害妄想じゃないっすよ。おそらく、筆者の女友達が、美人もしくはモテるタイプが多いために起きる現象なのでしょう。当初狙っていた女とは、どうやらうまくいきそうにない……だったらその友達で妥協するかって考え方は、合理的で男性らしいなぁと思った次第です。

さて! 「当初は友達のほうを狙っていた男」という、女としての名誉を傷つけられるような出会いでも、「ま、ええか」というノリでセックスするのが筆者なんですけどね。この類の男性って、総じて自分勝手なセックスをするんですよ。おそらく、「当初狙っていた女から妥協した」という感情によって、上から目線になっているのでしょう。そう考えると、「ま、ええか」などというノリ感覚で、股を開くべきではないなぁと、学んだのでした。

Text/菊池美佳子

初出:2016.02.29