初めてのバレンタインデーのデートにバラの花束を彼氏にプレゼントしたらとても嫌な顔をされたのを今でもよく覚えている。
恋人への贈り物は花束という常識に流されて、高級な花屋まで行って大奮発した。
しかし、それにもかかわらず、全然喜ばれずにがっかりだ。
その花束は自分の愛情表現のつもりだったが、彼氏にとってはただの花束にしか見えなかったのだろう。
それはコミュニケーションが成り立っていないということである。
そして、愛情はうまく伝わらなかった。

 先日、ゲーリー・チャップマン著の『愛を伝える5つの方法』を勧められた。
この本によると、恋愛表現には言葉、時間、物、行動、接触という5つの方法があって、人によって表現の仕方が違うという。
例えば、プレゼントという愛情表現を望まない人にいくら物を使って愛情を伝えようとしても効果は薄いし、言葉を求める人に対して何も言えなければ愛されていないと誤解されてしまう。
肝心の本はまだ読んでいないが、無料だった公式ホームページの心理クイズ(#英語よ)を彼氏と一緒にやってみた。

 二人のクイズの結果を比べてみると面白いことが判明した。
私たちにとって、接触は一番の愛情表現で、逆に二人とも言葉や物を重視しないタイプだった。
性格は真逆でも、どうやら愛情の伝え方はとても似ているみたいだ。
このクイズがどれだけ当てになるかはわからないが、確かに私たちは朝から夜までハグやキスばかりしている。
忙しくてなかなか一緒に時間を過ごせない時も、数分間ぎゅっと抱き合えるだけで安心できる。
スキンシップが二人の「アイ・ラブ・ユー!」の代わりなのかもしれない。

「ということは、もうプレゼント交換はやめにしてもいいね」

 そう言って、彼氏は意地悪そうに笑った。

Text/キャシー