セックスをする上で、同意を得るという行為はとても大事なことである。いや、むしろ同意は絶対に必要だ。
ロマンティックなデートの終わりに、顔と顔が段々と近づいてきた頃。「ねぇ、キスしてもいい?」と聞いて、同意を得てからキスをする。セックスの最中に、「どう?」「気持ちいい?」「痛くない?」と相手を気にかける。相手がダメと言ったり、嫌がった場合はすぐに止める。
これはもうベーシック中のベーシックである。

 しかし、悲しいことにそんな簡単なことを理解していない人が多すぎる。
相手が何も言わなければ、何をやってもいいと思っている人。相手にたくさんお酒を飲ませて、酔った勢いならやってもいいと思っている人。自分の恋人だからって、いつでも自分がやりたい時にやれると思っている人。相手に嘘をついて、コンドームなしで挿入してもいいと思っている人。相手が嫌だと言ったら、「僕のこと愛してないの?」「私が嫌いになったの?」と感情的な言葉を使って相手の同意を得てもいいと思っている人。

 そんなのは決して同意ではない。それでセックスをしたところで、それはセックスではなくレイプである。

「それじゃ、レイププレイはどうなるの?」
同意の話になると必ずこの話になるが、それとレイプはまったく別ものである。レイププレイ、縛りプレイ、SMプレイなどを楽しむ場合、事前にどういったことをやるのか話し合ってルールを決めることから始める。
万が一プレイの最中に誰かが嫌になった場合、すぐに止められるようにセーフワードやセーフジェスチャーも決めておく。数え切れない同意とコミュニケーションがあって初めて、レイププレイが成り立つ。