吉原での壮絶な初体験

K:25歳の時、会社の先輩達から「吉原で童貞切ってこい、金も出してやる!」と万歳三唱で見送られたんです。それで浅草につくと黒塗りのベンツが迎えにきて、黒スーツのオッサンが出てきたんですよ。そのオッサンは前歯が全部なくて…しかも車に乗ったら爆音でエンヤが流れてて。

アルテイシア 魁!セックス塾 童貞 イケメン 草食 非モテ エンヤ婆/漫画『ジョジョの奇妙な冒険』 第3部 スターダストクルセイダース

アル:エンヤ婆が出てきそうな場面なのに、癒し系の音楽が(笑)。

K:それで「新人でいい子がいるんだけど。フカキョン似の23歳」と写真を見せられて。でもいざ個室に入ったら、バドガールの恰好した50代ぐらいのおばちゃんがいたんです。

アル:どう思った?

K:フォトショップってすげえ!と思いました。

アル:すげえよな(笑)。

K:それから2時間4万円であらゆるサービスを受けたけど、一滴も出ず。
前歯ないオッサンからバドガールのおばちゃんの流れで、人生最大のショックを受けたので。 …でも、その体験でつまらないプライドを壊せたんです。童貞とか非モテにコンプレックスがあったけど、もうどうでもいいやって。
あの時、一回死んだ感じがするんですよ。男が大人になるには、たぶん一回死なないとダメなんです。

アル:アフリカの部族の通過儀礼みたいな。

K:そう、それです。青年が大人になる通過儀礼として、バンジージャンプ的な「一回死ぬ儀式」をするんですよね。僕にとっては吉原での体験が通過儀礼でした。
それ以降、開き直って「彼女がほしい」とか言えるようになったんで。そしたら周りが応援してくれて、女の子を紹介してくれたり、アドバイスをくれたりするようになりました。

アル:前回のYくんと同じだよね。彼も「べつに彼女なんかほしくない」ってポーズをとってたらしい。

K:そういうプライドを壊さないと変われませんよね。