女性医療、日本は後進国!?

セックスに関する意識が低い日本人。故に医療への取り組みも遅れているそう。

<関口先生の解説>
我が国の性器にまつわる女性治療は、とても遅れています。
医療が発達している欧米はおろか、韓国や台湾などのアジア周辺と比べてみてもとても遅れた状態にあります。

女性器にまつわる治療や、セックスの快感について追及していくことは、国籍問わず、それなりに恥ずかしさがつきまとうものです。ですが問題に目を向けず、先送りにしてしまいがちなのも日本人の特徴です。
先に述べていますが、アメリカではセックスレスは離婚理由にもなる大きな問題です。日本でもセックスレスが離婚理由になることもありますが、アメリカに比べれば大変少なく、性交渉がなくてもよしとするカップルが多いのも事実です。

セックスができない理由が男性側にあろうが、女性側にあろうが、セックスに対してカップルの考え方の相違があり、どちらかに不満があるとしたら、お互いに話し合い、治療に目を向けて欲しいですね。

確かにセックスができないからといって、死ぬわけではありません。セックスレスは病気ではないので、なおざりにしがちです。
ですが、現在、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質のこと)を上げるひとつとして、健全なセックスの営みが注目されています。
なお、腟のゆるみや不快感に関しては、現在、様々な治療が施されています。婦人科や泌尿器科などで相談してみましょう」

日本の場合、女性がセックスレスになってしまう主な原因に「性交痛」がありますが、この性交痛の対策については、『第5回 性交痛、あったらどうする?』でも紹介しているので、参考にしてくださいね。

次回は、セックスレスの原因にもなりかねない「腟のゆるみ」に関するお話を伺います。

監修/関口由紀先生
Text/平川恵