性行為だけが原因じゃない「インキンタムシ」「カンジタ」

腟炎もおりものの異常や、デリケートゾーンのかゆみにつながります。

<関口先生の解説>
「最もポピュラーな腟炎は『カンジタ腟炎』です。
そもそもカンジタ菌は、腟内に常在している菌で、普段はこれといった悪さをしません。
しかし、ストレスが溜まったり、風邪などで免疫力が落ちてしまったり、抗生物質を服用したことにより腟内の常在菌のバランスが崩れることがきっかけで発症します。
主な症状は、外陰部のかゆみや、カッテージチーズみたいな白くポロポロのおりものが増えるなどです。

また、カンジタ腟炎と同様、体調やホルモンバランスが乱れると、腟の中に自浄作用が弱まり、大腸菌などの常在菌に感染しやすくなります。
これは『細菌性腟炎』といって、異臭のあるおりものが増えたり、腟がはれたり、かゆくなったりします。

また、女性でも水虫の原因である白癬菌に感染する、俗にいう『インキンタムシ』も少なくありません。
これはパートナーや自己の水虫から感染します。陰部に強いかゆみや湿疹がなどの症状が現れます。

これらの腟炎は、セックスをしてなくても発症するもの。症状が出たら恥ずかしがらずに早めに婦人科で診てもらいましょう」

おりものやニオイの異常には敏感でいたいもの。
場所が場所だけに病院へ行くのがためらわれますが、健康と楽しいセックスライフのためにも早めに治療を受けるようにしましょう。

監修/関口由紀先生
Text/平川恵