ムズムズ…ヒリヒリ…膣のかゆみ

膣のニオイだけでなく、かゆみに悩まされる女性の話もよく聞きます。

関口先生の解説

「人間は30歳を超えると皮膚や粘膜が乾燥してきます。ムズムズ、ヒリヒリといった膣のかゆみも、こうした加齢による乾燥が原因です。 加齢により、膣の分泌液が低下から陰部周辺の皮膚の保湿力が衰えてしまい、そこにナプキンや下着の摩擦が加わることで『接触性皮膚炎』になり、かゆみを引き起こしてしまうのです。

この接触性皮膚炎は、加齢が主な原因ではありますが、ニオイを気にするあまり陰部を洗いすぎる人も同様に起こるので注意しましょう。過剰な洗浄により、粘膜に存在している保湿成分まで洗い流してしまうと乾燥して、かゆくなってしまいます。このような乾燥が原因で起こるかゆみの場合、あまりひどくない場合は保湿が有効ですから、入浴後は刺激が少なめのローションやクリームなどでケアをしてもいいでしょう。

また、月経中のナプキンが刺激にもなりやすいですから、肌にやさしいナプキンや、今流行の布ナプキンに変えるのも一計。意外なところでは尿もれパットを代用するのもおすすめです。尿もれパットは肌ざわりや、通気性、デオドラントにこだわっているものが多く、陰部の皮膚がデリケートな人にも向きます」

次回は膣のかゆみに関連する、膣や性感染症についてお話します。

監修/関口由紀先生
Text/平川恵

初出:2014.8.14