エッチなAVを見ながらや、頭の中で別のオトコを想像しながらSEXをしていたら、それはオナニーに近いSEX、バーチャルSEXになるんだよね。

　生身の人間と人間が感じあうSEXは深いコミュニケーション。
それが幸福感のあるオーガズムを与えてくれるんだ。
挿入しなくても、イケなくても、体に触れあって、目の前の、生身の相手の気持ちよさを大切にしながら深い深いコミュニケーションを味わっていると、幸福感いっぱいの深いリラクゼーションを味わえるんだ。
だから、自分がイクことばっかり考えていると、オナニーみたいなSEXになっちゃう。

　でもね、バーチャルが悪いわけではないのね。
確かにコスプレみたいに想像力をスパイスにするとSEXってすごく楽しいし、気持ちよくなるけど、やっぱりそれはスパイス程度にしておく方がいいのかもしれないね。

　特にオトコは特性として、オンナよりも頭を使うのを好む傾向があるから、ビジュアル的な刺激は大好きなんだよね。
でも同じ射精でもSEXとオナニーの気持ちよさに違いがあることに気づかなかったり、SEXしていてもオナニーみたいな射精を求めるオトコが多いのは、やっぱり巷にあふれている性情報が歪んでいるからなんじゃないかなあ。

　もちろんオナニーも楽しいし、気持ちいい。
でもそれは、SEXの代わりでも、生殖器を使うことでもなくて、アタマを使う遊びだってことは知っておいてほしいな。

【つづく】

Text／奥谷まゆみ

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