恋愛したいのか、家族が欲しいのか

AM: 日本では恋愛結婚が難しいんでしょうか。

アル: 18~39歳の未婚者のうち「異性の交際相手も友人もいない割合」は男性で6割、女性で5割に上るそうです。この数字を見ても難しそうですよね。

AM: 周りにも、恋人はいないけど結婚はしたいって女子が多いです。そういう人はどうしたらいいんでしょう?

アル:恋愛がしたいのか、家族がほしいのか、キッパリ選ぶことだと思いますよ
漫画家のおかざき真理さんが、対談の中で「夫と結婚したのは、子育てするパートナーとして最高だと思ったから、恋愛とかじゃなかった」と仰ってたんですけど。それはよく分かるなと思って。

私も夫と出会った時、「家族になるのって、こういう平熱で過ごせる相手かも」と思ったから。それで結婚してから、どんどん夫に愛情が増えていった。刺激やトキメキは減るけど、信頼や安心は増えていくからだと思う。
だから私、友情結婚ってすごくいいと思います。

恋愛より友情の方がよっぽど信じられる

アル: そもそも、恋愛より友情の方がよっぽど信じられるじゃないですか。恋愛は、大好きだった人を大嫌いになったり飽きたりするけど、友達はそんなことない。
恋愛は熱に浮かされた状態でキラキラ補正がかかっているから、信用できませんよね。

AM: キラキラ補正、かかりますよね。別れた後に「なんでこんな男に夢中だったの?」と愕然としたり(笑)。

アル: 「こいつのチンポしゃぶっとったんか、オエー」って思ったりね(笑)。
夫には最初「こいつのチンポはしゃぶれねえ」って思ったんですよ。でも「私が男だったら絶対、親友になってるな」と思った。男としてはグッとこないけど、人間としては最高だなと。「キサマと俺」みたいな関係だったから、トキメキは皆無だったけど。
それで結婚して「なるほど、家族愛は無限に育っていくのか」と気づいたんです。

私、中村うさぎさんの闘病手記を読んで、感動したんですけど。
うさぎさんはゲイのご夫君と、恋愛ナシの結婚をされてますよね?そのご夫君が本当に献身的に介護をされて「あなたは家族だから、あなたを失ったら生きていく意味がない」と仰ってるそうです。

あと、直木賞作家の小池真理子さんと藤田宣永さんの夫婦は「恋愛は外で、情愛は内で」ってルールだそうです。夫婦は情愛を育てて、恋愛は外ですると。
ルールにしてなくても、実践している夫婦は多いですよね。恋愛はスパイス的に楽しんで、家庭という巣は壊さず大切に守るっていう。