「でも、やるんだよ!」の精神

アル

「結婚できない自分、男に選ばれない自分には欠陥があるんじゃ?」と悩む女子も多いでしょ? でも選ばれてないんじゃなく、動いてないだけだから。自信を失う必要なんてない! と声を大にして言いたい。私なんてお嫁さんにしたくないタイプだし、女磨きとかも大してしてなかった。ずっと仕事が忙しかったし。ただ「結婚したけりゃ動くしかねえな」と割り切っていただけ。
それで出会いを増やすためにバーに通って、そこで夫に出会って、自分からアドレスを聞いてメールして飲みに誘った。「コンパしてもらおう」って下心があったから。あそこで私から動かなかったら、絶対結婚してないですよ。ガツガツしたくないって女子は多いけど、誰だってガツガツなんかしたくない。「でもやるんだよ!」の精神です。

AM

男らしいですね(笑)。

アル

基本、ビッチは男らしいよね(笑)。男にリードしてほしいと望んでなくて「ワシが主導権を握るんじゃあ!」と思っているから。女子校の同窓会に行くと、昔遊んでいた子は全員結婚してます。男を狩るのが得意だから。で、いいお嫁さんタイプの子、真面目で身もちが固くてオクテな子が独身。恋愛って事故的に始まるケースも多いしね。友達や同僚と酔った勢いでうっかりヤッちゃって、「えっと…付き合っとく?」みたいな。で、付き合ったら意外としっくりきて結婚…っていう「うっかり婚」パターンも周りには多いです。

AM

確かに周りを見ても、武将系の女子が結婚しています。いいお嫁さんタイプが結婚できないって皮肉ですよね。書籍『恋愛とセックスで幸せになる 官能女子養成講座』にもあるように<男女逆転・大奥>状態だと思います。女が選んで、女が落とさなきゃいけない時代。

アル

現実はそうですよね。でも<愛されるプリンセスになるためのルール>みたいな本が、シリーズ80万部も売れているそうですよ?  ネットの記事によると、その本は「とにかく受け身で従順な乙女でいろ」ってスタンスで、「婚活や女磨きといった努力も必要ない」「男性が求めるのはキャリアウーマンではありません」とか書いてあるんだって。婚活もしない、キャリア形成もしない、それで読者の将来はどうなるんだ? と心配になります。

自分の船の船長は自分だ!という覚悟

AM

でも、その本が売れているんですよね?

アル

うん。私の「主体的に生きよう、女将軍を目指そう」って本の何十倍も売れている(笑)。みんな安心したいんでしょうね。「頑張らなくていい、このままでいいんだ」って。でも年とってから「こんなはずじゃなかった、王子様が現れるはずだったのに…!」って泣くのが一番不幸なパターンだと思う。
女友達の中には、婚活したことで「自分は結婚を求めてない」と気づいた子もいます。結婚しなきゃダメかもってプレッシャーに悩んでいただけだって。彼女は迷いが吹っ切れて、晴々していますよ。あと「シングルでいこう」と決めて、女友達と近所に住んでいる子もいます。困った時に互助するために。そうやって自分で決めた子は楽しそうに生きていますよ。やっぱり自分で選んで自分で決めること。「自分の船の船長は自分だ」って覚悟が、幸せになるカギじゃないでしょうか。

TEXT/アルテイシア
初出:2014.04.02