精液アレルギーになると大変

 肌についた精液をそのままにしていたら、かゆくなってきた……なんて人は精液アレルギーの可能性があるから要注意。
稀ではあるけど、精液に含まれているたんぱく質が体の中で異物とみなされて抗体ができ、アレルギー反応を起こしてしまう人もいます。

 セックスの度に腟の周りがかゆくなる、精液に触れた肌に湿疹ができるなんてことがあったら、その疑いがあるわね。
ひどい場合は他のアレルギーと同様、アナフィラキシーと言って呼吸困難や血圧低下が起きたり、意識を失ったりなど、生命にも関わってくるからね。

 また精液アレルギーの人の場合、精液そのものを体が拒否してしまうので、妊娠を望む場合、人工授精や体外受精しかできないケースも……。
稀だとは言われているけど、疑わしき症状があったら、専門医を受診しましょう。

性別を決定するX精子とY精子

 最後にこれから出産を望む人は覚えていて損はない、精子にまつわる話をしますね。

 精子には、性別を決定する2種類の精子があり、それぞれX精子Y精子と呼ばれます。
X精子が卵子に入ると女の子になり、Y精子が卵子に入ると男の子になるわけですが、X精子は酸に強く、Y精子はアルカリに強いという性質を持っており、Y精子はX精子の2倍の数です。

 女性の腟の中は通常弱酸性に保たれているので、Y精子にとっては不利な環境ですが、酸に弱いY精子の数を多くすることによって、卵子と結合できる機会がX精子と等しくなるようにバランスをとっているのです。まさに、自然の摂理ですね。

 ちなみに、排卵日に近づくと腟内はアルカリ性に傾くので、Y精子に有利な環境となって男の子が産まれやすく、それより前だと腟内は酸性なので、X精子に有利となり女の子が産まれやすいと言われています。
いわゆる「男女産み分け法」ですが、もちろん確率は100%ではありませんので、参考程度にね。

 次回は、「女医が教える女性のためのマスタベーション心得」をお届けします。

監修/松村圭子先生
Text/平川恵

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