卵巣出血に気づかないと

 卵巣出血に気づかずに放置して、お腹の中にどんどん血が溜まれば、腹膜が刺激され、下腹部痛だけでなく下痢や吐き気を引き起こすことも。場合によっては急いで開腹手術をしなくてはなりません。

 卵巣出血は、だいたい12~52歳までの月経のある期間に起こり、20~30代に多い傾向にありますが、10代でも全体の12%程度、40代以降でも10%程度を占めています。 よく不妊につながると思われがちですが、卵巣出血になっても、それが不妊の原因になることはありません。

月経痛、いつもと何か違うな?と思ったら婦人科へ

 卵巣出血は、激しい下腹部痛を伴います。月経のように外に出血するわけではなく、出血しているかどうかは自分では判断できません。そのため、腹痛があるからとはじめは内科を受診してしまい、発見が遅れてしまうことがあります。原因不明の下腹部痛が続く場合、女性の場合は婦人科系のトラブルの可能性があることも忘れないでくださいね。

 月経痛など女性はたびたび下腹部痛に悩まされるため、ガマンしてしまうことも多いわ。インターネットであれこれ調べ、自分の都合のいいように解釈して、病院へ行くのをためらう人も少なくありません。それで発見が遅れて重症化していた、ということにもなりかねません。

「なんかいつもと違うな?」と感じたら、ためらわずに医療機関を受診してくださいね。そのためにも自分の身体の変化に普段から目を向け、気軽に通える婦人科を持っていて欲しいと思います。また、身体に違和感がなくても、定期的な検診はしてもらいたいですね。

 次回は、婦人科系の病気「子宮頸がん」についてお話をします。

監修/松村圭子先生
Text/平川恵

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