好きになってくれる相手に嫌悪感を感じちゃうんです

――わかりやすいエロ本なんかは無縁だったんだ。

H: 中学時代にレディコミを立ち読みしたくらいかな。
そのへんになってようやく性的なことに興味がわいて、自分もいつかセックスするんだなって実感し始めたんです。
でも、どういうわけか異性に好かれることに嫌悪感を感じちゃって……。

――嫌悪感?

H: 自分から先に好きになるのはいいんだけど、相手に好かれるのが我慢できないんですよ。
好きだと思ってこっちから告白した相手でも、いざ付き合うと嫌悪感がわいてきて、結局一度も二人きりで会うことがないまま別れちゃったり。
その後にセックスが控えてるから怖いとかじゃなく、とにかく向こうから好かれるのがダメなの。

――なぜだろう? でもこっちから告白しといて嫌悪感はヒドイ(笑)。

H: ひどいですよねえ(笑)。
その相手は中1のときから私のことを好きでいてくれた人で、私はあんまり興味がなかったんだけど、次第に「ちょっといいかな」と思い始めて。それで「この子ならイケそうだ」と思えたときに告白したら、案の定うまくいって付き合うことになったんです。
でも彼はみんなの前でイチャつきたがるタイプだったので、それがすごくイヤで。

――あー、それは男女交際への憧れで付き合ってみたものの、元々彼のことそんなに好きじゃなかったのでは?

H: そうかもしれない。実は中学の時一番好きだったのは、23歳の現国の先生なんですよね。うちのクラスの副担任で、私が入ってたバスケ部の顧問もしてた人。
それくらいの子からしたら大人の男の人って素敵に見えるじゃないですか。バスケをしてる姿が超かっこよくて……。練習は厳しかったけど、友達と「先生はドSだよね!」って盛り上がったりしてました(笑)。

――ほらぁ、彼氏より先生のこと話してるほうが全然楽しそうだもん! その頃って恋に恋するお年頃だから、現実味を帯びてくるとテンション下がっちゃうんじゃないの?

H: でも、今でも向こうからガツガツこられると「うわー、気持ち悪い」って思っちゃうんです。
ナンパとかも無理。だから、今まで付き合ったりエッチしたりした相手は全部自分から好きになった人。
そんなんじゃ幸せになれないよってみんなに言われるんですけど……。

――うーん、まあ、好きになってくれる人と好きになった人、両方いければ恋のきっかけは倍に増えますもんね。

 次回は、お互いに処女と童貞ということをウソついていたHさんの初体験についてお届けします。

Text/遠藤遊佐

遠藤遊佐さんの取材を受けてみたい方、絶賛募集中です!