スパッと別れたから、綺麗にくっつく。元夫との再婚で育まれていくもの

同じ人と再婚したわけ

by Priscilla Du Preez

私は現在11度目の結婚生活中で、現在の夫とは通算4度目の結婚になります。
フォロワーの方からは「なぜ同じ人と何度も結婚するんですか?」「同じ失敗を繰り返すだけでは?」「私だったら元夫との再婚は考えられません。顔を見るのも嫌です!」などのご意見をいただくことが多く、どうやら世間では“同じ人とまた結婚する”というのは珍しいケースのようです。

例えるなら、人間関係の修復は切り傷と同じだと思っています。鋭利な刃物でスパッと切った傷はすぐに綺麗にくっつきますが、切れ味の悪いナイフでズタズタに切った傷は治りが悪く傷跡になってしまいますよね。私の経験上、男女関係もそれと同じなのです。私と夫の場合、これまでの別れで一度も修羅場や泥沼を経験していません。罵り合うことなく、みっともない姿を見せることもなく、綺麗にスパッと別れるからこそまた綺麗にくっつけるのだと思います。

「そうだ、離婚しよう」

現在の夫と最初に結婚したのは、私がバツ3の時でした。一緒に居て楽しい、会話が弾む、仕事に対する意識や価値観が似ている、などが結婚したきっかけでしたが、一緒に過ごす時間が長くなるにつれ彼の倹約気質が引っかかるようになります。

例えば旅行の移動手段。私は空港までタクシーで行き、ANAのちょっといい席に乗るのがお決まりのパターン。一方、夫は空港までバスや電車で行き、その日の最安値の格安航空に乗ります。夫の「高い席も普通席も到着時間は同じ」、私の「移動手段の質を上げれば疲労が軽減されより旅行を楽しめる」という価値観の違いが夫婦関係の溝になっていきました。
他にも、マクドナルドでクーポンを出されたり、いい歳の大人なのに回転寿司に行こうと言われたり、私には耐え難いことが重なってとうとう離婚を決意しました。

「そうだ、離婚しよう」と思ってからはあっという間でした。知的で社交的で仕事ができて、身体の相性も文句なしの夫……友人からは「ちょっとケチだけどいい人じゃん」「そのくらい我慢しなよ贅沢言うもんじゃないよ」と宥められました。夫も突然の離婚の打診に驚いていました。しかし一度言い出したら聞かない私の性格を知っているためか、渋々受け入れてくれました。

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