互いの得意・不得意に寄りそう

友人にこの話をすると、意外がられます。というのも私は着る服も読む本も好む音楽もわりと少女趣味なので、友人は「みみこのことだから、ものすごくロマンチックなプロポーズをしてもらったんだろうと思ってた」とのこと。あれか、シンデレラ城の前で花束と指輪とガラスの靴みたいなやつか? それとも最近多いらしいホテルのレストランでご飯食べてたら併設のチャペルに誘導されて、行ったらスーツに着替えた彼氏と指輪、みたいなやつか。

そういう類のプロポーズは、そもそも「ロマンチックなプロポーズがしたい男性」に需要が高いものであって、うちの夫は決してそういうタイプではありませんでした。
私は、何においても苦手分野のことをわざわざ頑張る必要はないと思っていて、「プロポーズ」に関しては彼よりも私の方が得意分野に近かったので、私が担当したというだけのことだと思っています。その方が、後の結婚準備がスムーズに進むし、私は「いつプロポーズしてくれるのか」とイライラしなくて済むし、夫は忙しい仕事の合間を縫って、苦手なことに時間を割かなくて済みました。

彼が全然プロポーズしてくれない!と、怒髪天を突く勢いの方がいらっしゃいましたら、いっそ自分でお膳立てしてしまうのも有効な手だと思います。女たるもの、贅を尽くされ手間暇かけたプロポーズをされて、求められてナンボという価値観は捨てて、互いの得意・不得意に寄りそってみるのもアリではないでしょうか。その役割分担は、結婚後の生活でも応用が効くはずです。

あとはかなり個人的な話になるのですが、私にとって「ロマンチックなプロポーズ」は人様のをインスタとかでこっそり見るだけで充分というか、いざ自分に降りかかると、こっ恥ずかしくてやってらんねぇ、という感じなので、この後何が起こるか全部把握していられる自分プロデュースのプロポーズはありがたかったです……。
どのくらいこっ恥ずかしいのが苦手かというと、先日開催した私と夫の結婚披露宴で、司会の方が新郎新婦の紹介をしてくださっているとき、こっ恥ずかしさが天元突破してどんな顔でいたらいいのか分からなさ過ぎて、高砂で「真顔でダブルピース」をしていたくらいです。友達みんな爆笑してたな。

さて、次回は連載10回目を記念しまして、「ダライラマ夫にインタビュー」を予定しております!
会話が苦手なラマ夫から、きちんと記事のぶんだけネタを引っ張り出せるのか? ご期待ください!