夫の家族は円満で、彼の実家に行くと「健全な家庭で育ったんだな」と実感します。

この前、彼の妹が子連れで帰ってたんですよ。子どもが私のヒザに乗ってて、妹が「ひょっとしたらお漏らししちゃうかも」と心配したら、その子がちょっとスネたんですね。
そしたら妹がすぐに「みんなの前でそんなこと言われて恥ずかしかったよね、ママが悪かった、本当にごめんね」と謝ってて、それを見て涙が出たんですよ。

私も今泣いてる(涙)。「自分は悪くない」と絶対謝らないのが毒親だもんね。

人前で機嫌悪くなったことを怒らないどころか、ちゃんと非を認めて謝罪している…！と衝撃で。それを見て「彼も妹もすごく健やかな家庭で育ったんだな」と思いました。

幸せな家庭で育った彼に対して、嫉妬みたいな感情はない？

彼に対してはないですね。むしろ「ここまで健やかに育ててくださって、ありがとうございます」と感謝の気持ちです。

それは彼のフラットな姿勢…私のつらさを理解して、価値観を押しつけないことに救われてるからだと思います。たとえばアトピーの話をした時に「それは虐待だよね、つらかったね」と言ってくれるとか。

そこで「お母さんも必死だったんだよ」とか言われたら「お前もか！」ってなるよね。「お前も毒親ポルノの一味か！」って。

なりますね(笑)。彼は「親子だからわかりあえる」「仲良くするべき」とか絶対言わないし、「親を嫌いなんていくらでもあることだよ」「親なんて年に1.2回会えば十分だから」と言ってくれるので。

やっぱり育った環境じゃない、アナルだよね、アナル。アナル二回言うわ。

異なる立場や価値観を受け入れられる、人間性ですよね。同じ毒親育ちだからって理解できるとは限らないし。

毒親育ちでも「うちはもっとひどかった」とマウントしてくる人もいるしね。育った環境じゃなく、目の前の相手の言動で判断するべきだと思う。

かつ、こちらも言葉でちゃんと伝えることだよね。「今までこんなふうに傷ついてきたので、こう対応してくれると嬉しい、こういうこと言われるとつらい」って。相手は別の人間なのに「何も言わなくてもわかってよ！」というのは無理なので。

そのために自分自身で「何を快、不快と感じるか」を言語化できることが大事だと思います。それを相手にわかりやすく伝えるのが親切ですよね。

メールや手紙で伝えるのもいいと思う。そこで「面倒くさい」とか言う男はその時点でナシやし。それは病める時ベースで50年連れ添える相手じゃない。

私も結婚前に夫に説明しました。「私は毒親の影響で、人の顔色を窺ってしまうクセがある」と。

この前、夫が家で無言だった時に「私が何かしたかな？」と不安になって聞いたんですよ。すると彼が「実験がうまくいかなくて、そのことを考えてただけで、あなたとは全然関係ないから気にしないでね」と説明してくれて、そういう会話ができてよかったと思いました。

「機嫌が悪いんじゃなく、下痢で腹が痛いんだ」とか確認した方がいいよね。確認しないとどんどん不安が膨らむから。
まあ毒親育ちは機嫌が一定している相手が楽だと思う。

そうですね、ずっと親の機嫌に振り回されてきたので。夫は感情のアップダウンが少ないので楽です。

うちの夫も1人で勝手に楽しそうやわ(笑)。こっちにサービスを求めてこないから楽。この「一緒にいて楽」「頑張らなくていい」という感覚は大事だと思う。

過去の恋愛は自分が頑張らないと続かない関係で、そんなのは無理があると学びました。お互い頑張らなくて幸せじゃないと、続かないって。

私も年上のクリエイターと付き合って「彼といると成長できる！」とか寝言を言ってたけど。

圧倒的成長！みたいな(笑)

20代女子が罹患する病(笑)。でも「彼に認められるように頑張らなきゃ！」みたいな関係は無理がある。「ダメ出しされて成長できる」なんて嘘で、「それでいいのだ」と肯定されて、いい方向に変わっていけるんだよね。

うちの夫は「それでいいのだ」と全てをフラットに受け入れる人なんですよ。そんな彼といるうちに、私も自分のことを好きになれました。

「この人といる時の自分が好き」という感覚も大事だよね。
股間のセンサーに惑わされず、「一緒にいて楽」「頑張らなくていい」「この人といる時の自分が好き」という感覚を大事にしてほしいと思う。