二人だけの共感ポイントを見つける

――たしかに、同じ相手と一緒にセックスを楽しむ文化はあまり根付いていない気がします。パートナーとより楽しむためには、どうしたらいいと思いますか?

ポインティ

過去に付き合った人はオープンな女の子が多かったから、何をオカズにオナニーしたかを共有してましたね。男性の喘ぎ声が好きな元カノは、「普通のAVより男性の喘ぎ声が2倍になるゲイビデオの方が効率いい」って言ってたんですけど、それを聞いて「じゃあ、もっと僕も声張ったほうがいいかな」って参考にしました。

長井

ヒントが見えますよね。私は、ポインティさんの会社が展開していた“なりきりデート”じゃないですけど、考えたシチュエーションを基に旦那とロールプレイングとかしますよ。さすがに台本はつくらないけど、もう一度出会いの場面を体験したいから「今、居酒屋で出会った体で話しかけてください」みたいな。

ポインティ

それ、よくやってた! 相手の知らない一面や、表情が見れたりするよね。

長井

そうそう! むしろ、それが見たくてやってます。

ポインティ

昔よく元カノとマッサージ屋さんごっこをしてたんですけど、全然風俗に行ったことなかったから、僕が客役だと毎回初めての初々しい客になっちゃって。

長井

可愛い(笑)。

ポインティ

「こういうところ初めてなんですよ〜」しか言えないんですよね。意地悪な感じで責めるのも苦手だから、立場を変えても「は〜い、揉みますよ〜」ってジャムおじさんみたいなほんわか店員になっちゃうっていう。僕みたいな素人が即興で演じるのって難しいと思うんだけど、コツってありますか?

長井

自分の体験を基にするっていうよりは、できるだけ体験したことがないものをやろうとしてましたね。それのほうが私はうまくできる。相手が驚くような展開にしたいから、高圧的な客を演じようとか。

――話を聞いていると、お二人ともパートナーに対しての興味がすごく強いですよね。

長井

好きな人のオタクになっちゃうんですよね。やっぱり推しのどんな顔も見たいじゃないですか。正直、他の人とちょっとイチャイチャしてるところも見たい。

ポインティ

長井さんが以前、AMのコラムで「大好きな人を運命の人にしていこう」って書いてたじゃないですか。あれすごくわかるなと思って。僕付き合うと、すぐ結婚したくなっちゃうんですよ。

ポインティ

「ウチら一生一緒、まじ卍」みたいな気持ちで、すぐに自分たちがベストカップルだと思っちゃう。そこから絆をより深めていくために、相手のことをたくさん知りたくなるんです。

長井

わかる。他の人に理解されないパートナーとの共感ポイントが見つかれば見つかるほど、興奮しますよね。ああ〜〜〜、もう私たちって世界に二人きりだなって(笑)。その孤立感が、関係をより密接にしてくれるというか。

ポインティ

オンリーツーね。

――長井さんは例えば、旦那さんとどんな共感ポイントがあるんですか?

長井

共感ポイント、ほとんど悪口になっちゃうんです…(笑)。でもどのカップルにも共感ポイントが必ずあるはずだから、それを見つけるためにはお互いを深いところまでよく知ることが前提だと思います。