「コーチをやめる」が最適だと思うけど…

まず、「趣味であるバスケのコーチに多くの時間を費やしていること」について。
声優好きな彼の趣味を許せないという相談でもお答えしましたが、趣味自体はあっていいんですよね。
むしろ自分のQOLを高める手段である趣味を持っているのは素敵だと思います。
でも、趣味を趣味として成り立たせ、自分も周囲もハッピーに過ごすために大事なのは、最低限のマナーを守り、他人が傷つくことをせず、過剰でないことです。

バスケのコーチ、という趣味自体が悪いわけではなくて、休みの日は朝から晩までずっといない、盆も正月もほとんど家にいない、付き合いの飲み会も多くて朝帰りはするわデートにも行けないわ……しかもそれはあくまでも趣味に過ぎず、当然仕事もしているとなると、きっと夫婦で過ごす時間はほとんどないですよね。
共存していくパートナのはずなのに、趣味のせいでふたりの生活がすれ違ってばかりだと、「結婚した意味あるの?」「趣味に全ての時間を捧げたいなら、独身だった方がお互いによかったんじゃないの?」と、わたしがあなたの立場だったらそう言っていると思います。

そして、「もしかしてほんとうは浮気をしているんじゃ」「彼は自分を必要としていないんじゃ」と不安になってしまうことについて。
何事も想定しておくことは大切なんですが、「家にいない=浮気している」「趣味を楽しんでる=自分なんて必要ない」などとなんでもかんでも最悪なパターンに結びつけてしまうのは、ちょっと早計すぎるかな? と思います。
しかし、それだけ旦那さんが家にいなくて、夫婦の時間がほとんどないのであれば、コミュニケーション不足になっているでしょうから、そういった疑念が生まれて不安になってしまうのも仕方がないでしょう。

だからこそ、きちんと話し合ってお互い歩み寄ってほしいとは思うのですが、解決するための話し合いの場はすでに過去に幾度となく持ったんですよね。
どういった伝え方をしたのかは書かれていないのでわかりかねますが、思うに「ほんとうは浮気しているんじゃないかと不安になっている」と伝えただけだと推察します。
ただ、「浮気をしていない」という潔白の証明は、いくら言葉を尽くしたところで確たる証拠にはなり得ないので、すでに生まれてしまっている疑心暗鬼を拭い去ることは容易ではないはずです。
となると、旦那さんが提案したあなたが抱えている不安の根幹部分を断つ選択、要するに「バスケ部のコーチを辞める」しかないと思います。
そうすれば、2人で過ごす時間も増えますし、あなたの疑念も拭われ、不安を感じることもなくなるでしょう。

「どんな結婚生活を送りたい」かふたりで確認を

本来ならここで、無事に解決! ハッピーエンド!……となるところなんですが、あなたは「彼にコーチを辞めてほしくない、彼を信用してコーチすることを応援したい」と書かれていますね。
あくまでもわたしの想像ですが、その言葉の裏には「コーチを辞めさせてしまうのは、自分のわがままを押し通しているようで嫌」という本音が隠れているのではないでしょうか。
そしてその罪悪感は、旦那さんの「俺が“我慢”するから」という発言が引き金になっているように感じたのですが、いかがでしょうか?

恐らく、あなたが望んでいる理想は「コーチは続けてほしい、でもずっと家にいないのは嫌だからほどほどにして、コーチを続けながらも自分との時間を十分に取ってほしい」といったところですよね。

バスケ部のコーチの実情がわからないので一概には言えませんが、まずは妥協案を見つけてほしいと思います。
たとえば、土日のどちらかだけコーチをやって、もう1日は夫婦で過ごす時間にするとか、飲み会に参加しても朝帰りはしないとか、事前に決まっている飲み会への参加はいいけれど急遽決まった飲み会はNGとか……そういったお互いが納得できる中間地点に向けての調整です。

もし、すでに過去の話し合いの中で、コーチを引き受けるからには責任を持って全てを請け負わなくてはならない、だから中間地点を探す提案は受け入れられない、という結論が出ているのでしたら、「あなたが我慢をしてコーチを続けてもらう」「旦那さんに我慢をしてコーチを辞めてもらう」の二者択一になるでしょう。
どちらを選択するかはあなたが旦那さんと話し合って決めることですが、その前に「どんな結婚生活を送りたいか」について2人で考えみてください。パートナーとどれほどの時間を共有したいかは人それぞれ違いますから、あらためて時間の過ごし方の擦り合わせを図ってほしいと思います。