結婚は自分の夢を叶える手段ではない

わたしの場合は、夫のことが心から好きで結婚しましたが、夫が特に夢もないただのフリーターだったら結婚したか? と聞かれたら即答はできません。
お金があるから結婚した、お金がなかったら結婚しなかった、というのではなく、今の職業に就くために努力した経緯や将来を見据えた展望ができる人だということも、結婚の決め手のひとつでした。

わたしはもともと結婚後もバリバリ働いて権力を手に入れてやるぞ! と思っていましたが、様々な要因が重なり夫ともよく話し合って、現在は専業主婦の立場に落ち着いて好きなことをやらせてもらっています。
しかし、もしも夫が何らかの事情で働けなくなったとしたら、そのときはわたしが夫の代わりに働いて養っていくだけの覚悟はできています。
それは、愛があるから。
わたしにとって夫が“相手のために自分が頑張る覚悟”ができる大切な存在だからなのです。

専業主婦になって夫を全面的にサポートする立場になりたい、家事を完璧にこなし居心地のいい家をつくりたい、という考えはもちろん立派です。
そういった女性を求める男性は一定数いて需要もあるでしょう。
しかし、結婚は自分の夢を叶える手段ではありません。
あくまでも生活を共にする関係性のひとつであって、さらに自分以外の誰かの人生を半分引き受けなくてはいけないもの。謂わば、配偶者とは人生を共存・共闘する存在です。

何が起こるかわからないのが人生です。
できるだけ円満でいられるように、愛を持続できるようにお金を重要視するのは大切なこと。
そして、不測の事態が起こったときに自分自身が矢面に立つ覚悟を持つこと。その覚悟を決めるだけの価値が相手にあるかどうかを見定めた上で、決断をして欲しいと思います。

自分の足で立つこと、そのためにあなたの武器を捨ててはいけないことだけは決して忘れずに。

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Text/ものすごい愛
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