「親になる自覚」の差は諦めるしかないのか?

月並みな回答にはなるが、唯一、解決策があるとすれば「こちらの気持ちをハッキリと伝えること」だと思う。
そもそも、男の人というのは察することやニュアンスで理解することが苦手な場合が多く、その反対に女性は何かを察したり、ニュアンスでコミュニケーションをとることに長けているという違いがある。

だから、こんな会話が生まれたりもする。

先日、夜中にゲームを始めた旦那さんに「ちゃんとして」と言ったときのこと。
彼はキョトンとした顔で「何が?」と聞き返してきた。

「何が? じゃなくて、夜中にゲームなんてされたらうるさいし気になって眠れないからやめてよ!」

「……初めからそう言ってくれたらいいのに」

「言わなくても分かるだろ!」と言い返そうとしたところで気が付いた。私は自分の認識や当たり前を、彼との共通認識だと思い込んでいて、「ちゃんとして」というたった6文字の言葉に頼りすぎていたのだ。彼の言う通り、初めからはっきりと伝えたら良かった。

「親になる自覚あるの?」
妊娠中、パートナーの行動に対して言ってしまいがちなこの言葉だってそう。

女性はこの言葉を「タバコとか吸わないでよ」「0時過ぎに帰ってくるなんて!」「お酒くさいんだけど」「無駄遣いしないでよ」など、他にもたくさんの意味合いで使うけれど、やめてほしいことやしてほしいことは、抽象的な表現には頼らず具体的に伝えた方がいい。抽象的な表現を苦手とする男性には、伝わらなかったり、伝わるまでに時間がかかったりするから。そして、それは結果として互いのストレスになるのだから。

このことに気が付いてから、私たち夫婦はとてもいい関係を築けている。
互いのことを想いあって一緒にいるのだから、互いの想いはハッキリと伝えれば伝わる。

愚かな結果を生まないために、「察してほしい」といった心構えを捨てること。

私はこれこそが「親になる自覚」とやらを持ってもらうための、初めの一歩なのだと思う。