愛される自分への未練

今回、彼女にタイムリミットと気になる人の存在があったから、別れを選択できたのだけれど、もしその前にプロポーズがあったなら、確実にふたりは結婚していただろうと思う。

いまだに未練たらたらの彼は、ブロックされている彼女の動向を、わたしや研修メンバーを使ってどうにか手に入れようとしている。
男性メンバーの中には、「あいつも反省してるっぽいから、連絡くらい取らせてやれば」と言う人もいるが、わたしとしては、このまま完全に過去の人になってもらいたい。なぜなら、彼の「未練」は彼女ではなく「自分が何をしても許してくれる存在」と「自分を価値のある人間だと思わせてくれる存在」にかかっているように思えるからだ。未練があるのは愛される自分であって、たぶん彼女自身ではない。

過去の思い出が消去され、新しい彼との2ショットが並ぶ彼女インスタグラムを見ながら、彼女の幸せを願うついでに、少しだけ彼の幸福も祈った。

Text/白井瑶
記事初出:2018.10.04