おっとりしていた〇〇ちゃんがハンター妻に…

始まって早々、隣の席の友人に「今日のクラス会、〇〇ちゃんの声掛けがきっかけなんだけど、子どもが小学校高学年になって、ちょっと手が離れたところで、元彼の××君に会いたいっていうのが、話の発端らしいよ」と耳打ちされたのです。さらには「〇〇ちゃんと××君とは『クラス会の打ち合わせ』っていうことで、すでに何日か目に、ふたりきりで飲んだらしくて、〇〇ちゃんとしてはもう満足したから、今日はまた、別の男を狙ってるらしい」ですと。

学生時代はおっとりした印象にあった〇〇ちゃんの身に、いったい何が起きたのか。クラス会で男を漁るハンター妻へと変貌を遂げた〇〇ちゃんに「おやおや、お盛んだこと」と感心する一方で、元彼の××君のほうを伺うと、端っこの席でどす黒いオーラを放ってひたすらに酒を飲んでいる。いったいどういう状況か、はっきりとはわからないけれども、とにかく不穏な空気を抱えたまま、その日は何事もなくお開きに。

それから数日後。その日をキッカケに作られた同級生のライングループに突然、〇〇ちゃんが意味深な発言を投下したのです。「いい加減に、わたしにつきまとうのは辞めてもらえませんか? 自宅に電話をかけてこられるのは迷惑です」と。それに反応する形で××君からは「〇〇さん、僕とのことは遊びだったんですね」とリプが。

泥沼! っていうかなぜ私信でやらずにわざわざLINEグループ上でやり取りしているのか。第三者の目に触れさせることで、××君に迷惑行為を受けている証拠にしたかったのかもしれません。
とにもかくにも以来、そのクラス会が開かれることはなく、風の噂に〇〇ちゃんは夫と離婚し、××君ではない、別のかつてのクラスメイトと再婚したことを、伝え聞きました……というような刺激的な出来事にも遭遇できる面白さがあるので、好きか嫌いは別として、同窓会には参加しつづけたいと思っている次第であります。

Text/大泉りか