「拭けばいい話じゃないか」

I:付き合ってみないとわからないのが、恋愛の難しさですよね。

アル:いざ付き合ってケンカやすれ違いが起こった時、本当の人間性や相性がわかるから。だから私は「とりあえず付き合ってみる派」なのよ。

I:旦那さんと付き合ったらすぐ「この人だ!」とわかりましたか?

アル:うん、わかった。一緒にいて楽だし安心できたし、それはやっぱり夫が私を受け入れてくれたから。当時の私も「強気なバリキャリ」の鎧をまとってたけど、中身は毒親や失恋の傷でボロボロで、不安定になることも多かった。
そんな時も夫はドーンと受け止めてくれて「色々つらいことがあったんだから、不安定になるのは当たり前だ」と言ってくれた。それまで自分は出来損ないだと責めてたから、出来損ないでもいいんだと思ったら、どんどん健やかになっていったよ。

I:旦那さん、見事なアナルのガバガバっぷりですね…。

アル:夫の場合「頑張って受け入れる」じゃなく「不安定でも平気、べつに気にならない」って感じだったみたい。TOFUFUの連載でも書いたけど、夫が「ウンコを漏らすのは一向にかまわない」と言ってて「何が困るんだ?拭けばいい話じゃないか」って(笑)

I:「ウンコを受け入れる俺スゴイ!」じゃなく、本気で気にならないんですね。
そうか…やっぱり、すっぴんさえ許容できない彼氏は無理だな。「不安になるのは私のメンがヘラってるから?」とか思ってたんですけど。

アル:いやその状況は誰でも不安になるって。誰でも「インテグレートか!」ってなるよ。

I:「プロじゃない」と彼氏に言われる私って…と涙が出ました。つらい時につらいと言える相手じゃないと、つらいです。

アル:それが真理だよね。パートナーにはどんな時も一番の味方でいてほしいし、自分もそうありたいもん。

I:彼氏に「なんで私と付き合ったの?」と聞いたら「Iさんといると成長できるから」と言われて。「それって結局、自分目線だろう。私を好きだからとか、大事にしたいからじゃないのか?」と思いました。

アル:自分の成長のプラスになるかどうかで判断するのは、自分しか愛せない男だよ。

I:彼氏は「お互い刺激して成長しあえる関係がいい、自己研さんの時間を大事にしよう」とか言ってて。

アル:自己研さん(笑)。これが若さか…いや27歳はもうちょっとマトモなこと言うだろう。

I:私も他人の彼氏なら超バカにして笑うんですけど(笑)

アル:「ハイハイ意識高い高い~」ってはやしたてるよね(笑)