経験値が高くなることのメリット

アル:「年をとって経験値を積むと、男に求めるものも高くなる」とか言われるけど、逆も多いよね。
たとえば若い時は「高級なお店でエスコートされる」とか嬉しかったけど、だんだん「それがナンボのもんじゃい」と思うようになって「ファミレスでも楽しく話せる相手がいい」に変わったりとか。

ノンキ:たしかに高級なお店に連れてかれても感動しないけど(笑)、そのぶん男にそういうことを求めなくなりますよね。あと自分の方がお店に詳しくなって「べつに私が予約すればいいし」と思うようになるとか。

アル:そもそもマトモな独身男はオクテゆえに残ってるんだから、スマートなデートなんてできないからさ。

38歳の友達が9歳下の夫と結婚したんだけど、付き合う前、食事に誘うのも店を予約するのも彼女だったらしい。「もっと若かったら男に求めたけど、この年になるとどっちが誘うとか予約するとか、そんなのどうでもいいと思った」と言ってた。

文系:まさに本質じゃない部分ですもんね。でも自分から誘うってことは、旦那さんのことを好きだったんですよね?

アル:いや、はじめは恋愛感情はなかったらしい。オクテな男女って惚れっぽくないでしょ?
彼女も「若い時なら『自分から誘うほどじゃないし』と思ったけど、『とりあえず誘ってみっか』と会い続けるうちに好意が生まれた」と言ってた。

結局、出会って8か月後に付き合って、その2か月後に結婚して、今もすごく仲のいい夫婦だよ。

文系:やっぱり「とりあえず誘って会い続ける」ことがカギなんですね。

アル:落とすまでが楽しい肉食と違って、オクテな男女はなかなか恋に落ちないから。付き合うまでは牛歩だけど、付き合うと即結婚ってパターンは多いよね。
オクテ男女の恋は、花火じゃなく炭火型だと思う。パーッと燃え上がるんじゃなく、じわじわ火がついて長持ちするっていう。瞬発力はないけど持久力はあるので。
あと恋は盲目状態になってないから「脳内麻薬が切れると冷める」ってことも少ないし。

腐女子:私もリアルで脳内麻薬は出たことないです。BLに関しては、かすかなやおいの香りにも敏感なんですけど…。

アル:かすかなやおいの香り(笑)。

腐女子:もうこじらせすぎて末期ですよね。

文系:いや病気じゃないから、死にはしないし(笑)。

アル:そうさ、腐死鳥として羽ばたけばいい!