我慢するのに慣れて深刻なダメージに気づけない

アル:昔、読者の方からのこんなメールをもらったんですよ。

<付き合ってるのか付き合ってないか分からないとか、会いたいけど重たがられるから言えないとか、そばにいる人がいつ裏切るか分からないとか…そういうストレスがどんなに自分を痛めつけていたか、ようやく気づけました。これって本当の本当に辛いことだったんだなと。素直に愛情を表せない関係って、ものすごくしんどいです
(『草食系男子に恋すれば』より抜粋)

 我慢するのに慣れちゃって、すり減っていることに気づけない女子は多いと思う。
堪忍袋の緒が日本一短いと言われる私ですら、前回の教祖と付き合っていた時は「そばにいられれば幸せだから辛くても平気」とか言ってたから。
でもホントは全然平気じゃなくて、深刻なダメージを受けていたことに別れてから気づいた。

「相手に合わせなきゃ、そうしなきゃ愛されない」と思い続けると、「そのままの自分は愛されない存在だ」って自己評価がものすごく下がってしまう。
だから好意を寄せてくれる男に出会っても「こんな私を好きなんて気持ち悪い」と見下してしまう。
おまけに男の前で言いたいことも言えない…みたいな状態になっていました。

AM:アルさんがですか!

アル:そう、歯に着せる衣をもたないこの私が(笑)。男の前でつねに計算して話していたから、一緒にいても全然楽しくなかった。
その後、夫に出会ってようやく「思ったことを言っていいんだ」と解放されたんです。

AM:教祖の呪いが強力だったんですね…。

アル:教祖に振られた後、また別の男に振られたしのぅ…。
今思えば、自分を偽って付き合っていたから上手くいかなくて当然なんだけど。その時は「自分を偽らなきゃ愛されない」と思っていたから。

 59番目の夫に出会ってようやく「偽って愛されるのはニセモノの関係だ」と気づけたんです。
「寂しい」「会いたい」とか素直に言えて、ケンカしても仲直りできる、そんな風に信頼できる関係じゃないと続かないって。

 伴侶は「おせんべいをパキッと割った片割れ」で、お互いすり減らさずに、そのままでピッタリ合う相手なんだと思います。