恋愛工学を書くようになってからモテなくなった理由

藤沢:だって、僕はそれまで金融系の硬派な作家をしていて、金融の最前線で働きながら、作家活動もしているって、なんかかっこいいイメージがあったんですよ。ちょっとだけね。
それで、「経済の番組に出なきゃいけなくて、先生の本を読んだんですが、すごく面白かったです」とか、それこそ、さっき話してたモデルとか女子アナみたいな女の人からたまにお誘いが来てたりしたんですよ。
もちろん、そんなしょっちゅうじゃなくてポツポツと、ですけど。
「一緒にごはんを食べにいきませんか」とかね。あの恋愛メルマガを書く前は(笑)。
でも、あまりにも酷いナンパマニュアルみたいなのを書いてるから、そういうお誘いがパタッとなくなったの。

長谷川:あはは(爆笑)!

藤沢:だから、読者がモテることにすごく貢献したけど、それによって僕はハッキリ言ってモテなくなった(笑)。

長谷川:ある意味、その一段上に上がったからというのもあるんじゃないですか。
気軽にごはんに行きましょうとは声をかけられないとか。

藤沢:ちがう、ちがう。女の人って、イメージで考えるから。
生き馬の目を抜くような金融の世界でがんばってて、片手間に作家もしてるっていう、なんかカッコイイ感じの、『ハゲタカ』の鷲津みたいなイメージがちょっとだけあったけど、いまはナンパマニュアルだから。
セックスするためにはどうすればいいか、という身もフタもない(笑)。

 だからね、恋愛工学はもう1~2年くらいで完成させて、そのあとは恋愛小説とか書いて、映画化とかして、「あんまりしゃべらない才能あるダンディーなおっさん」みたいになりたい。40代になったら。

長谷川:(爆笑)。絶対になれる! その方が正解ですよね。

藤沢:僕は、そうやってちゃんとモテ続けるプランを考えてます。
僕はまだ、六本木のバーとかクラブとか行って20代の女の子をちゃんとナンパとかできますけど、こんなビジネスは、もうあと何年も続かないと思ってる。
年齢が上がってくると、やっぱり自分のポジションを変えていかないといけないから。

長谷川:年齢によって、日本社会では、ポジションを意識していかないといけないですね。

藤沢:いやいや、日本に限らず世界共通ですよ。
だから小学生のときは足が速くなくちゃ(笑)。

長谷川:中学生はワルになって(笑)。

藤沢:中学生は不良になって、高校になったら運動部入って、駿台予備校で偏差値65とか取らなくちゃダメで。
大学生になったら、ちゃらい感じで、ファッション誌『メンノン』とか読んでね。
そんで、社会人になったら金を稼がなきゃいけないわけですよ。

長谷川:その中でうまくステータスを積み上げていって、レッツ40代、50代へと。

藤沢:40代、50代は才能ある男っていうのが僕のテーマでね。
恋愛マニュアルはあと1~2年で終わらせて、全米が泣くような恋愛映画の原作とか書いたりしたい(笑)。
それで、まったくメディアには出ないんだけど、たまに映画化されたときに原作者としてちょろっとコメント出すくらいで。口数少なくね。
こんなベラベラしゃべらないから。絶対、しゃべらない。
ボソッと、意味深げなことを一言しゃべるだけ。
いま、僕はそれに向けて、動き出してるんですよ。

長谷川:間違いない。この人一生モテるわ(大笑)。
その分析が的を射ているからみんな共感するんだろうな。

藤沢:僕の読者層は25~35歳くらいが多いんですけど、僕の年齢と共に彼らのライフステージも上がっていくわけですよ。
いまはみんな繁殖活動の最盛期だけど、もう少しすると結婚したり子どもができたりするから、今度は家族のことをテーマにしたりとか。
ちょうど、僕のライフステージの中で興味のあることをしていけば、作家としても上手くファンの興味の中心にシフトしていけるわけですよ。

長谷川:一度つかんだファンも離れないですね、一緒に成長していく感じですね。

藤沢:そうなんです。
ブログもメルマガも、ある種の成長の物語なんですよ。
僕も読者もいっしょに成長していくんです。

長谷川:成長物語なのかぁ。深いですね。

藤沢:メルマガは知識とかノウハウを得るのもあるけど、やっぱり創刊号から読んでいくと、僕も含めて、僕の受け答え方も読者のレベルもずっと成長しているんですね。
最初の頃の僕の読者の相談への回答とか、いま見るとこれはダメだなっていうのが多いんですよ。
だから、僕も含めて、読者も一緒に成長する物語なんですよ。メルマガっていう個人メディアは。

長谷川:面白いですね、それは。僕のメルマガもそうなれるかなぁ、頑張ろう。

出演者情報

藤沢数希
理論物理学、コンピューター・シミュレーションの分野で博士号取得。欧米の研究機関で教鞭を取った後、外資系投資銀行に転身。
以後、マーケットの 定量分析、経済予測、トレーディング業務などに従事。
ブロゴス2011年の経済部門では、経済・金融賞を受賞し、活躍は多岐に渡る。また、高度なリスクマネジメントの技法を恋愛に応用した『恋愛工学』の第一人者でもある。

長谷川豊
フジテレビ出身のフリーアナウンサー。14年間「情報プレゼンターとくダネ!」で、現場取材やニュースのリポートを担当。ニュースプレゼンテーションのプロフェッショナル。趣味と公言する競馬ではG1レースの実況も担当。
退社後に始めたブログは19日間で2400万PVと言う日本記録を樹立。
2013年現在はアナウンサーだけではなく、講演・執筆など、多方面で活躍中。