旅行先で実感するパートナーとの相性

一般的に旅行は喧嘩をしやすい。それは友達と行く旅行も一緒で、もはや「イラッとしても気まずくない人と行く」というのがテイクオフにおける大原則じゃないでしょうか。まったり過ごすリゾート系ですら喧嘩してしまったりするのだから、「思うように行かないリスクが上がるアクティブな旅」に彼氏彼女で行くのは自殺行為だ。

そんななかで、彼女との旅行は一切喧嘩がなかった。お互いイラッとすることがなかったし、楽しい時は一緒にテンションを上げて、「プランを変えて良いかも」と思うときも一緒で、ひと休みしたいタイミングまで一緒だった。何よりも「朝から晩まで一緒に行動することが、当たり前のこと」のようだった。

これはノロケじゃない。「一緒にいるうえで本質的に大事なこと」は自分のテンションのリズムや体力の限界が、どれくらいパートナーと息が合っているか? もしくはお互いに察することができるか? だと俺は感じるからだ。たとえ同棲していても、何日も朝から晩までずっと一緒に行動する機会はそうそうない。

そういったテンション・疲労の微妙なギャップに気づかないで相手に接してしまうことで、気分を損ねたり、ストレスを与えてしまうことはかなり多い。日常におけるパートナーへの大体の「ウザい」はここに集約されるからだ。

また、役割分担の側面もある。彼女は下調べを入念にすることが好きだ。沖縄も台湾もいつの間にか現地の駅名がくまなく頭に入っている。地図にも俺より強い。俺は受験時代から暗記が苦手で、見たことのない文字列にアレルギーが出るのだ。
そのかわり資金面は余裕があるし、英語がそこそこ出来るから現地でトラブったときにもリカバリーが効きやすい。

お互い、任せてしまえるところは任せて、そこは頼る。頼られた方も負担と思わずに、自分に出来ることをただやっているという気持ちで、助け合う。頼っている方もしゃしゃり出ない。それが自然に出来る相手がどれほどいるだろう。