やってみないと、気付かないことはある!

30歳を過ぎても実家暮らしの人で、「このままでいい」と思っている人は意外と少ないもの。「いつか独り立ちしなくてはいけない」と思いながらも、「経済力がないから」「実家の方が楽だから」「お金がもったいないから」と言って、1人になることをどこか怖がって実家にい続けていることが多いのです。

でも、実家暮らしの人は、「1人暮らしという“経験を買う”」つもりでやった方がいい。それによって、物の考え方も随分変わるでしょう。

1人暮らしをしたことがある人からしてみたら、実家暮らしの人がよく口にする「1人暮らしと実家は何が違うの?」という言葉は、やったことがない人だからこそ出てくる“残念な発言”です。つまり、それに気づいていないということ自体が、すでに「見えていないことがある」証拠なのです。
何事も経験しないと分からないことはあります。実家暮らしと1人暮らしで何が違うのかは、自分でやってみて気付くしかないでしょうね。

自分を支えられる人だからこそ、人のことも支えられる

1人暮らしをした方がいいのは、独身の女性に限らず、男性も同じです。
結婚相談所には、今まで実家暮らしで親任せの日々を過ごしてきた独身男性が、年老いた親の介護が必要になって初めて、「結婚しなくちゃ!」と奥さんを探し始め、登録する人がいるようです。

嫁はヘルパーではありません!そんなヘルパー扱いをする男性と結婚しようと思う女性は、ほぼ皆無と言えるでしょう。それ以前に、なにかあったら「人任せ」的な発想を持っている限り、素敵だと思ってくれる人は少ないものです。

自分の心身を自分で支えること、時には孤独もきちんと受け止めること。そういう経験こそが、人をより強くさせ、大人の魅力がある人に成長させます。そして、自立した人になってこそ、結婚しても、家族を支えられるようになります。
つまり、自分を支えられる人だからこそ、人に支えられることばかりを求めるのではなく、支えてあげたいと思えるようになるのです。

遅かれ早かれ、人は自立しなくてはいけない場面に出くわします。余程のことがない限り、親が自分よりも長生きすることはめったにありません。
仮に依存できる相手を見つけ、結婚することで実家を出たとしても、誰もが自分の人生にいっぱいいっぱいなので、せっかく結婚しても、依存ばかりをしてパートナーの負担になり、離婚を切り出されてしまうこともあります。さらに、自分が年老いたときに子供に頼ってばかりいたら、煙たがれてしまうかもしれません。

「支え合い」というのは、お互いに自立した者同士が、どうしても1人で支えきれないこと(孤独感、物理的に自分1人では解決が難しいこと)をフォローし合うことで成り立つもの。
自立できていない人が人に頼りっきりになってしまっては、相手の負担になるし、度が過ぎると相手は距離を開けるようになります。

実は1人暮らしをしたからって、完全に自立ができるとは限りません。ただ少なくとも、30歳を過ぎても1人暮らしをしようと思わない時点で、すでに自立できていないと言えます。

今、30歳を過ぎて実家暮らしの人は、1人暮らしを始めてみませんか?
今始めないと、これから先、もっと自立しにくくなってくるものです。実際にやってみたら、今回伝えていることの意味が、きっと分かると思いますよ?

独身の子供おばさん……実家暮らしのまま、親の庇護の元で生活し、自立するのを怖がる。
独身の大人女子……1人が暮らしをすることで、自立できるようになる。

Text/ひかり

初出:2014.12.23

■もしかして子供おばさんかも!な言動