自分と、彼のための約束事

普通の身体科であれば、患者様が心配なこと、困っている症状を突き止め、それを可能な限り治療していくのが最終目標となってくるわ。

でも、精神科においては、症状や性格、病気とうまくお付き合いしながら、社会生活を営めるようにする、というのが最終目標となってきます。
もちろん、治療で治しきれるものもあるけれど、性格的なものや、家族構成など「治しても解決してなくならない」部分もどうしても出てくるわ。
だから、何をやっても主治医は優しく対応してくれるというだけでは、本当の意味で患者様本人のためにはならないのよ。

癇癪持ちの彼も、「枠組み設定」の対応の応用で良いと思うわ。
癇癪は本人も起こしたくて起こしているわけじゃない。まして他人が治すということは無理な話。

だから、これは予め「癇癪を起こしたらどうするか」を彼と決めておくの。

これはアナタのだめじゃなく、彼のためでもあるわ。
「キレやすいままだと、アナタはきっとこれからも損をするわ。アナタが大事だからこそ、二人でがんばって治していきましょ」というようにもって行けば、彼も落ち着いて話を聞いてくれるんじゃないかしら。

ここを「アナタの癇癪が怖くて嫌いだから、○○させてもらいます」といった言い方だと、かえって彼をキレさせてしまうかもしれない。
だから、「アナタのために一緒に治していきましょう」というスタンスが大切なのよね。

他人を変えることはできないけど
変わってもらうように誘導を

具体的には

・おかしいと思ったことは、わかりやすく優しく彼に指摘
・また切れたときはどうするのか具体的に決めておく。
→「突然大声を出したり、モノをたたいたりした場合は、1ヶ月は実家に帰る」など

他人を変えることはできないけれど、枠組み設定によって、変わってもらうように誘導することはできるのよ。
そして、ルールは何が何でも守る。
その枠組み設定の相談すら応じてもらえないときは、別れを覚悟する必要もあるかもしれないわ。

参考になったかしら?

次回は、「セックスレスに悩むR.Oさんの相談」をお届けします。

Text/Tomy

初出:2013.06.27

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