ゆるふわ地獄から抜け出して漁に出ろ

先日、私が東京でトークイベントを開催させてもらい、そのゲストに雨宮まみさんをお招きしたのですが、彼女の「こじらせ女子」という言葉が流行語にノミネートされたとのことでうれしい限りです。

この「こじらせ女子」という言葉もしかり、「モテ」「非モテ」も何もかもが『女性をあるジャンルにカテゴライズする』のに使われている言葉だと思うのですが、実はこういう言葉、フランスでは聞いたことがありません。女性にもモテにもカテゴライズがないからでしょう。

やはり、個人を尊重する『その人がその人らしくある』ということが大切なパリでは「モテ」も「非モテ」も大勢多数の部外者が決めることではないからです。
あえて「モテ」という意味で使われるような言葉を挙げれば「魅力的(シャルマン)」というものでしょうか。
でもやはり日本の「モテ」とはどう違うかわかりますよね。

日本の女性はこのカテゴライズされる言葉に惑わされ、苦しめられています。本当はどうでもいいことなんです。
カテゴライズされるほど、あなたは単細胞な生き物ではありません。

私も、東京で婚活をしていた時 「『ゆるふわ女子』にでもなれなければ一生だれにも振り向かれず一人のまま、結婚もできない」と信じたくないけれど、半ば脅迫的に信じざるを得ない、そういう気持ちでした 。

なぜなら美容室に行けば「ゆるふわ女子」スタイルばかり、女性誌をめくれば「ゆるふわ女子」、テレビのアイドルも「ゆるふわ」ばっかりのまるで、ゆるふわ崇拝
それが日本の雰囲気だからです。

あなたは、あなたのいいところを思いっきり引き延ばしてあげて、それを素敵だと思ってくれる人を探せばいい。
メディアの雰囲気に惑わされたり、相手の好みに合わせて自分を変えようとする 時間があったら、漁をする海へ網を広げて素敵なパートナーを探しに出てください。
そうすればきっとあなたのことを心から愛してくれる相手が見つかります。

Text/中村綾花

初出:2013.12.03