新しい恋に踏み出せないビビりパリジャン

 一方、パリジャンの知人で30代後半で彼女がもう何年もいないという人がいます。
彼は持ちアパートだけでなく車もあり、IT系のフリーランスで仕事が絶えたことがないパリジャンでは珍しいほど生活ベースがしっかりしている男です。 我が夫婦みたいな貧乏パリジャンのほうが多いですからね。
彼は最近パリに多いアニメオタクでもないし性格だって悪くない。 ただしとっても繊細なのは確かです。

 さて、そんな彼に彼女を見つけようと先日パリで年に一度開催される音楽祭に彼を連れ出したわけです。
この音楽祭は夜通し街中に音楽が溢れパリジャンたちは別に音楽を楽しみたいというより、お酒を飲む口実の一つとして楽しんでいるのが本当のところ。

 最初のうちは彼もお酒の勢いで意気込んでいたものの、いざ話ができる女性を私が捕まえた途端、なんと彼はビビッて1人で家に帰ってしまったのです。
10代の男子でもあるまいし…と思ったものの、どうも彼にはその前に付き合っていた彼女との関係でなにかしらトラウマがあるらしく、次に進める勇気がないらしいとかなんとか。

 パリって言っても、男女だれもが素敵な恋に落ちて街中でチュッチュしてると思いがちな私達日本人ですが、こういう恋に悩むパリジャン・パリジェンヌももちろんいるということですね。
いよいよ女性が男性を選ぶ出会い系サイトまで登場するほど強いパリジェンヌたちと、優しすぎて繊細なパリジャンたち。
だからこそ一見(←ここ強調します!)おしとやかに見えるアジア人女性、特に日本人女性が人気なのも無理はないですね。

 パリでも※男の子の会やろうかな、なんて。

※男の子の会とは
あまりに女性と男性のお互いの思い違いがあることを知ったことから私が始めたイベントで(東京で2回開催)ガールズトークをステージ上で展開したのち、会場やインターネット上で集めた匿名男性から女性への本音の質問や相談をぶつけるというもの。

Text/中村綾花

読者アンケート

AMではより楽しく役に立つサイトを目指すため、読者アンケートを実施しております。
本アンケートにご協力お願いします。
アンケートはこちら