人生のパートナーを変えるという選択。「一生愛することは尊い」にとらわれないで!

by Jackson David

先日、編集者の方から「交際経験や回数が増えるほど、以前の相手の方がよかった、その人を超える人にまだ出会えていないと思ってしまいがちなのですが、ごまたんさんにもそういった葛藤はありましたか?」と質問されました。

たしかに交際経験や出会いが多いと「もっといい人がいるかも」「以前の相手はこうだったのに」など、過去の交際相手と比較して不満を持ってしまうことも少なくはありません。また、婚活においても様々な条件を比較して結局誰も選べないといった状況に陥ってしまいがちです。

こういった葛藤が起こるのは無意識のうちに“結婚=一生の選択”として、絶対に失敗できないものだと考えてしまっているからではないでしょうか?

なかなか相手を選べない原因は “オンリーユー・フォーエバー症候群”

“オンリーユー・フォーエバー症候群”という言葉があります。

森永卓郎さんが1997年に出版した『<非婚>のすすめ』という書籍に出てくる言葉で、「1人の人を一生愛し続けることが最も尊い愛の形である」という固定観念のことです。

このオンリーユー・フォーエバー症候群は
・キリスト教の「誓いの言葉」を文面通りに輸入した
・終身結婚が高度経済成長期の日本にとって都合いい制度だった
ために日本人に広く根付きました。

「1人の人を一生愛し続けることは尊い」という価値観がいつしか「1人の人を一生愛し続けなければならない」という強迫観念となり、その結果「結婚は一生モノ、絶対に失敗できない」という考えから相手選びに必要以上に慎重になってしまう人が多いのです。

人生の途中でパートナーが変わるのは、決して悪いことではない

連載の第1回でも書きましたが、長い人生、その時々で必要なパートナーのタイプは変化します。

たとえば交際相手に対し「今はこの人と離れたくないし結婚もしたいけど、将来性に不安がある」「歳を重ねた時に一緒に居られる自信がない」と感じているとします。大多数の人は「将来性がないから」という理由で結婚を躊躇すると思うのですが、私はそんな相手とこそ結婚するべきだと思っています。

なぜなら、将来性があると思って結婚した相手が急に病気になったり無職になったりすることもありますし、将来性がないと思っていた人が意外にも大きな成功を収めることだってあるからです。この先何が起こるか分かりませんし、たった1度きりの人生です。その一瞬一瞬を、その時一緒に居て心から楽しいと思える人と過ごした方が最終的に後悔のない人生になると思いませんか? 

何も1人の人と一生添い遂げなければならないという法律があるわけではありません。違うと思ったら別々の道を選択すればいいだけですし、バツがついてしまったからと言って2度と結婚できないわけでも、人生の失敗というわけでもありません。

2回目の結婚を経て気づいたこと

実は私もそんなオンリーユー・フォーエバーの呪いにかかっていた1人です。今の価値観に辿り着くまではもちろん多くの葛藤がありました。オンリーユー・フォーエバーが当たり前の世の中に生まれ、それが当たり前だと思い込まされていることにすら気付いていませんでした。

失敗できないと慎重になっていたからこそ、結婚前は『賢くて将来性もあるけど顔が好みじゃない彼』と『顔が良くてセックスの相性は抜群だけど仕事に関してはお先真っ暗な彼』で選べず二股を続けたりしていましたし、結婚後も「結婚を継続させなければいけない」と思い込んでいるからこそ、横暴な義両親に耐えたり夫のDVを許してしまったりしていました。

しかし2回目の結婚を終えた時期から「オンリーユー・フォーエバーな価値観が苦行になる人も多いのではないか」「人生その時々で必要なパートナーのタイプが変わるのは別に悪いことではないし、むしろ自然なことなのではないか」と気付き始めたのです。

もしもまた結婚して意見の相違があったり、犠牲になるような状況になったりしたときは別々の道を選択すればいいだけ。自分を失うほどの辛さに耐えてまでオンリーユーフォーエバーを貫く必要なんてないんだから一緒にいて心から楽しいと思える相手と一緒にいよう、そう思えるようになりました。この時、私はオンリーユー・フォーエバーの呪いから解放されました。

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