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  • 2012.11.23

その「いいね!」本音ですか?~オカマタレント編~(3)

 女性の生き方・働き方に関するツイートやブログが話題のかやさんが、女社会のいいね! を解説。あなたも気付かぬ内に、本音ではないいいね! をしていませんか?

女友達の脈ナシ恋愛に「いいね!」 

By Martin Laco Photography

 以前、女同士でお喋りしていた時のこと。話題の中心はA子の恋バナです。
彼女はサークルの友人、B君が大好き。でもB君には思いを寄せる先輩(1コ上)がいる。しかし諦めないA子は、ついに彼の部屋まで押しかけ、微妙に嫌がる彼を物ともせずキーマカレーを作って来きたと言うのです。(キーマカレーなんて男子はそこまで好きじゃないのに!)

…どう見ても脈ナシのA子に対し、その時は誰も「そろそろ身を引いたほうがいいんじゃない?」とは言わなかった。

 女同士の会話は、基本的に超・個人主義です。相手に対して余計な口出しはしない。
理由を考えてみると、われわれは「おばさんキャラになりたくない」からではないでしょうか。

 あなたの周りにもいませんか。悪口と噂が好きで、「◯◯ちゃんの彼氏って元カノとまだ連絡取ってるの? ねぇ、それちょっと常識的におかしくない?」とおせっかいコメントを連発する女友達。
おばちゃんキャラの彼女たちは、普段は盛り上げ役を買って出てくれるのでありがたい存在です。
でもこちらがお願いしてもないのに、助言や批判をされるとついイラッとくるのも事実。

 われわれ女子はそんな「おばちゃんキャラ」になりたくないがために、他人のプライベートに深入りせず、ダメ出しや批判を避けるのではないでしょうか。

マツコ・デラックスの痛快な女子切りに「いいね!」          

By dollen
By dollen

 女子が避けたがるダメ出しや批判を、難なくこなす人たちがいます。それはずばり「オカマタレント」たち。

 2000年頃におすぎとピーコが出てきて以来、テレビや雑誌で、毒舌のオカマタレントをよく目にするようになりました。
ピーコの辛口ファッションチェックは皆さまの記憶にも残っているはず。
当時は「あなたのファッション、ここがイケてないのよ!」と言ってほしくてテレビに出たがる一般人が続出したそう。

 当初は「オカマ」と呼ばれていたものが、2006年から2009年まで放送された日本テレビの「おネエ★MANS!」の影響で「おネエ」が定着。
今ではマツコ・デラックスやミッツ・マングローブなど、女言葉を話すゲイ、通称「おネエ」たちがコメンテーターとして活躍しています。
おネエの役割はまさに、女同士ではご法度の「本音の物言い」をしてみせること。女性タレントで共演者にズバッとモノを言える人がどれだけいるか…スタジオの空気が凍ること間違いなしです。

 マツコ・デラックスが、アナウンサーの田中みな実に「アンタなんて大嫌いよ!」と叫ぶのを見て、思わずニヤッとした女子は多いことでしょう。
よくぞ言ってくれたマツコ。あの手の女って気に食わないのよね。クラスにも、サークルにも、会社にも1人はいる“あの女”。マツコの毒舌は、女の嫌な部分をこれでもかと言うほどバッサリ切ってくれる。

 もちろん、マツコが切る「女の嫌らしさ」をもたない女子などいません。誰だって一度や二度は男子に媚びたことがあるはず。
他人への嫌悪感はたいてい、自己嫌悪が元になっていたりします。
自分を含む「女への嫌悪感」があるからこそ、われわれはマツコの女批判を「いいね!」と言って賞賛するのでしょう。

複雑化する女子の「いいね!」を紐解くと…       

 われわれ女子のコミュニケーション(→特に恋バナですね)が薄っぺらく見えるのには、3つの理由があります。

1. 単に、面倒くさい。本当は自分以外の恋愛のことなど、どうでもいいのです。


2. どこかで友だちの恋が失敗すればいいな~なんて思っている。キーマカレーを作りに部屋まで押しかけたって、脈なしに決まってるよね。でも行き着くところまで行けば、自分で立ち上がるでしょ。


3. 他人の恋愛にアドバイスする自信がない。われわれ女子は、他人の批判をするほどの人生



 経験がないのです。したがって、相手にかけるアドバイスの言葉も持ち合わせていない。
一方、自信満々にアドバイスやダメ出しをする女子は、「おばさんキャラ」扱いです。

 面倒くさいし、他人の失敗をどこかで願ってしまう黒い気持ちもあるし、アドバイスに自信もない。だからわれわれは「いいね~!」でお茶を濁してしまうのです。
 そんな複雑な私たちのコミュニケーションも、男性から見れば「女同士の足の引っ張り合い」にしか見えないのが悲しいところ。
でも、いろんな思いが詰まったこの「いいね!」こそ、われわれ女子にとっての「本音」なのです。

 そして、まるでそれを見透かしているかのように、女性タレントを斬っていくマツコ・デラックスを見て痛快だと手を叩くのは、女子の「いいね!」が、もはや薄っぺらい迎合のフレーズとはいえないほど複雑化しているからかもしれません。


Text/かや

  
次回は『その「いいね」本音ですか?~いいね!のダイエット編~』です。ぜひお楽しみに!

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