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  • 2012.11.29

恋愛がダメなら性の欲望だけでも満たしたい 振り切れていく青春時代後半/雨宮まみの恋愛履歴

こじらせ女子の女神・雨宮さんの恋愛遍歴が今明らかに! 第二回はセックスでのコミュニケーションを求めていくお話です。最初からもてるほうではなかったからこそ、性的な欲求を突飛な方法で解消しようとしてしまう後発デビュー女子特有のお悩み、雨宮さんも経験していました。

 こちらのコーナーは、著名人の方たちに様々な恋愛遍歴を語ってもらうインタビュー連載です。
今回は『女子をこじらせて』『だって、女子だもん!!』(ポット出版)の著者雨宮まみさんに、恋愛の歴史をお伺いしました。

前回までは脱いいね!に関してのお話を取り上げさせていただきましたが、今回からはまた恋愛履歴のお話です。
第1回の『モテから退化していく成長期、身を削って喜ばせる青春時代』から、引き続き、『恋愛は難しい…それなら性の欲望だけでも満たそう! 振り切れていく青春時代後半』をお送りします。

恋愛を飛び越え、いきなりSM嬢に憧れテレクラに電話
さばけた女性になれば道は開ける…!?

雨宮まみ  だって女子だもん!! 名言 インタビュー

―無事、男性とお付き合いできるようになったその後はいかがでしたか?

雨宮:最初からモテる方ではなかったから、2人くらい経験したら、もうそこから寄ってくる人がいないんです。
それで意を決して、テレクラに電話したんです。とはいえ、度胸がないのでなかなか会うところまでいかず……。
何回も試して、すっごく勇気を振り絞って会った人と、付き合うことになったんです。
でも、そんな出会いだから、気が合うとか、趣味が合うとかまったく共通点がなくて。

 けど、彼女として扱われているということが、いちいち嬉しいんですよ。
「これこれ、やってみたかったんだ!」って。
一応、彼女として扱ってくれて、たとえば誕生日とか、クリスマスとかに、一緒に過ごそうね~って当たり前にやってくれるのに感動しました。

―ちなみに誕生日はどんなことされたんですか?

雨宮:そのときは……。感動した割に印象ないですね…(笑)。
よく考えると、実は好きじゃなかったのかもしれません。
自分と付き合ってくれて、セックスしてくれるだけで、「この人超いい人ー!」って思っていたんです。
自分を好きになってくれる人なんて、この世にもうこの人しかいないって思っているから、この人を逃したら、もう次はないぞって。

だから、付き合っているときから、もう結婚するかしないかとか真剣に考えちゃってました。

―少し話が戻りますが、そもそもテレクラにお電話したときはどういう理由からだったんですか?

雨宮:そのときは……性欲ですね(笑)。
恋愛っていうのは自分はうまくやれないなぁ…という感覚がすごく強かったので、性欲だけでも満たしたいと(笑)。
あと、女性としての自信がなくて、そういう自分がとても嫌だったんです。
そういう時に、ボンデージ、SM系の女性がすごく素敵に見えたんです。性に対して振り切れていて、自分の欲望に正直な女性ってかっこいいとか思って、いきなりそこに憧れたんですよ。

―ハードルが一気にあがりましたね。

雨宮:そう。普通に考えたらハードル高すぎなんですけど、そのときの自分にとってはSMよりも、恋愛の方がハードルが高いんです。
恋愛の方がずっと難しくて、欲望に正直になる方がまだ簡単なように思えてた。

―なぜ簡単に思えたんでしょう?

雨宮:欲望は、自分の意思だけでできることだったからですかね。
たとえば、「裸になって縛られたい」とか「荒木経惟さんに写真撮られたい」、とかだったら自分ひとりの決断で、自分さえ思い切ればできる。
そういうの募集してるところがあったし。
でも恋愛は、相手の気持ちがこっちに向かないとできないから、それは自分にはコントロールすることができない。
恋愛よりも性的なことの方がまだ開花できる可能性がある! ってそのときは思ったんでしょうね。「この道を極めれば、なんか変われるんじゃないか」と。


 セックスを経験することで、さばけた女性になれれば、女性としての余裕もできるだろうし、魅力も花開いてくれるんじゃないかって。
だいぶ曲がりくねった考え方ですけど、それで興味をもってテレクラのSM回線に電話して、SMの話とか聞いてちょっと通ぶった気持ちになって、「私ちょっと人よりSMのこと知ってるから」みたいな(笑)。
しょうもない優越感持ってましたね。

 集中すると、ひとつの道に突き進もうとする行動力はそこそこあるんですよ。
ただ、それがいつも間違ったところにスイッチが入ってしまって……。
まっすぐに恋愛のスイッチ入れればよかったのに、そこは「無理」だと思っているから、ほかのスイッチを手当たり次第にONにしていっているような状態ですね。

セックスに深いコミュニケーションを求めるも
心が通じ合ってなきゃだめじゃん! と正気に

雨宮まみ だって女子だもん!! 格言 名言 インタビュー

―恋愛できなかった場合、内向的になってしまう人の方が多いと思うのですが、なぜ雨宮さんがそちらに振り切れたのか気になります。すっごい振り切れ具合だなと感じたので。

雨宮:もともと振り切れがひどかった、というのがあると思うんです。
オタクだった時期も、スイッチ入るの早かったので、すぐ同人誌とか作りましたし。

 今の時代はオタクといっても、恋愛から遠いなんてことはないですけど、私の時代は彼氏とか彼女ができない子がちょっと現実逃避をするみたいな感覚がありました。
それに癒されていたんですけど、心のどこかで「楽しいけど、これにずっとハマっていたら私は本当に一生恋愛できないまま終わってしまう」という危機感があって。

「たぶん誰も助けてくれないし、自分の意思でなんとかしないと扉は開かないな」とは思っていたんですよね。
それで取った手段が、「恋愛が無理ならせめてセックスできればいい」っていう、脱線しながら走っている機関車みたいな感じの手段で(笑)。

―セックスでのコミュニケーションを求めたんですね。

雨宮:そうですね。人に心を開くのが苦手だったので、恋愛じゃなくても深いコミュニケーションを求めていたんでしょうね。
人の前で裸になるって、大変なコミュニケーションじゃん! と、思っていたんです。自分にとってはものすごくハードルの高い行為でしたしね。
でも、実際してみると、セックスしても心が通じあっているわけじゃない。そこに気付くまで時間かかりましたね(笑)。

―それを気付くのはまだまだ後なんですか?

雨宮:はい。変に知恵がついているから、性的に突き抜けた人の名言とかははいってくるんですよ。
「快楽は快楽だけでいいのよ」みたいなこと言うじゃないですか(笑)。
私もそうならなきゃいけないとか思っちゃって、「寂しいとか思ってる私はまだまだ修行が足りん!」って、自分の求めてるものには目をつぶって、快楽だけで満足できない自分を責めてましたね。


雨宮まみ
ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」。
赤裸々な半生を綴った『女子をこじらせて』(ポット出版)は全国のこじらせ女子に大きな影響を与える。
現在、「女子」を語らせたら、この人! という5人を迎えての対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)が絶賛発売中。

ツイッター:@mamiamamiya

  

次回は熱烈にアプローチされ恋愛観がまた変わっていく雨宮さんに迫ります。ぜひお楽しみに!

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Text/AM編集部



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雨宮まみ
ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」

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