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  • 2012.09.03

第1回:「ブス」は状態であって、最終形態ではない。誰でも成りうる落とし穴

大泉りかさん 少年アヤさん 犬山紙子 脱ブス
左から、大泉りかさん、少年アヤさん、犬山紙子さん   写真:田川智彦

環境によって形成された自意識がブスという化け物をつくる

編集部:みなさんの考える「ブス」とは──

犬山紙子さん(以下、犬山):男がいうブスって、ほぼ顔面偏差値だと思うんですよ。でも女の場合は芸能人のことブスって言ったりしますよね。自分にとっていけすかない女のことをブスって言っているんだと思います。あと、自分と共通項がない顔の人とか。

少年アヤさん(以下、アヤ):私は、ブスって美醜のことよりも、自意識の問題かなって思いますね。自意識って環境が作っていくものだから、ブスは環境がつくった化け物だ!というのが持論です。妖怪と同じね。

きっと女子って4歳くらいから、“かわいい”“かわいくない”での扱われ方での差がおのずと出てきて、それに沿ったヒエラルキーも形成されて行くでしょ。物心ついてから10数年もブス扱いされてたら、とんでもない自意識が形成されて当然だよ

大泉りか(以下、大泉):でも、ブサイクとブスって違いますよね? 私は、“ブサイクかつ性格悪い”とブスだと思っていて。でも、たまーに美人でも性格悪い人がいるとブスっぽい。きれいだけど、ブスだなって。性格が大きいかな。

大泉りかさん 少年アヤさん 犬山紙子 脱ブス

犬山:そうですね。私は「ブス」って固定されたものじゃなくて、状態だと思うんですよ。
どんな美人でもネチネチ悪口言ったりヒス起こしている状態はブスだし、顔面偏差値が低くてもニコニコしてたり人のために何かをやってあげている状態はかわいい。

そこで、「ブス」って多数に言われてしまう人はブス状態の割合が多い人がそう呼ばれるんじゃないのかなって。そして、「あいつはブスだ」って言ってる時もブス状態ですよね。自分が受け入れにくい芸能人を「全然かわいくないじゃん」とか言ってる瞬間。よく、完璧な美人じゃないのに男から人気のある芸能人を、「ブス」で片づけて叩く女性を見るけど、あれはその人に“男を引き付けるフェロモン”があるってことに気づいてないんだなあと思う。女は峰ふじこタイプが色気あると思いがちだけど、日本の男が感じる色気って違うんですよね。だから色気のある女は叩かれやすい

アヤ:その女性が「ブスだ」と叩く芸能人から色気が出てるのも自意識~! 自信があるから、色気もでるというか…。やっぱり育ってきた環境よ〜〜!

犬山:確かに。色気は顔立ちとかじゃなくて環境で作られるよね。

アヤ:絶対、中野ブロードウェイとか行ったことないよ! 新大久保とかもないし、そもそも中央線に近寄ったことすらもないね。

犬山、大泉:(笑)

アヤ:そういう同性に叩かれる系の美人って本人が書き下ろしたらしき自伝とか読んでも、なんか同性の目線を全然気にしてないんですよ! ビックリしちゃうわ。あれもある意味化け物だよね

大泉:同じ素材を持って産まれても、毎日ブスブス言われて育ったらあんな感じにはならないと思う。

犬山:「私、アイドルになりたい」って言って実際オーディション受けるのは、その環境じゃ言えない。

アヤ:言えない言えな~い。

大泉:周りがブスをつくるんですよね。

<まとめ>
ブスになるのは自意識の問題もある。環境で形成されてしまった“ブス”は今からでも直せるかも。また、女性が「ブス」と叩く女性には男性を惹きつける「色気」が隠れている可能性が! 一緒になって叩く前に魅力を考察してみるのも脱ブスへの近道かもしれません。

戦う気力をもって「媚び」を出せば世界はひらける!?   

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大泉:でも女子の中では『ブス』って言われても不思議と男子にはモテたりとか…。

犬山:色気ですよね、色気。

大泉:あと愛嬌? ブスでも愛嬌があればなんとか…。

犬山:化粧って一発逆転のチャンスがありますよね。いまってアイプチがあるじゃないですか、一気にかわいくなれるから。あれでかなり逆転できちゃう。

アヤ:でも、戦う気力がない人もいますよね~

犬山:いるいる、本当にいる。

アヤ:それも本当本人の意思っていうか、追いこまれちゃっているんですよ。私なんかがアイプチしたらどうせブスって言われる…とかさ。

犬山:陰で笑われるって思っちゃうんだよね。あと、どこのヒエラルキーに属していたかもあるよね。ずーっと下の方にいると、やっぱり周りにアイプチする文化もないだろうし。

アヤ:「私は『アニメディア』以外買っちゃいけない」って思っている子もいるから…。

犬山、大泉:(笑)

アヤ:真っ当な女性誌を通れるか、通れないかっていうのもあると思う。勇気だしてそこに乗っかって戦おうと思えれば、たぶんそんなに手ひどいドブスにはならないはずなんですよね。だから、本当に一歩踏み出せるかどうか。

犬山:そうですね。そういう風に環境でブスに仕立て上げられた人っていうのもどうなんだろう。内面的なところでブスっぽいのか…。自分のことをちゃんと客観視している人は…ブスじゃないかもと思ったり。必要以上に自己評価低かったりすると卑屈になっちゃってブスになりやすい

大泉:うん、卑屈なのってブスですね。

犬山:でも、アヤちゃんの場合は自分のことブスブス言うし、ブス会とかもやるけど…。アヤちゃんって「ブス」じゃなくて「ブス」という状況を笑いに昇華させて周りまで楽しくさせるブス界のキリストと思ってる。自分をブスだって思ってる人が「ああ、それを楽しむのもアリなんだ」って思えるってすごいよね。だからアヤちゃんのこと「ブス」ってあんまりみんな思ってないんじゃないかな。特に女性からすると。

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アヤ:そうなんですよ! 女子の中では、そうやってブスじゃないよ!とか、そこまでひどくないよ!とかなるけど、恋愛市場にぶっこんでいったときにチンコが結局勃たないから、チンコが決めるんだな…って…。

犬山:それは相手がノンケかゲイかっていうところもあると思う。

アヤ:ゲイ受けもしないんですよ?。

大泉:でも、ゲイ受けって、また特殊じゃないですか。アヤさんは難しい立ち位置ですよね。少し細いのかな?

アヤ:そうなんですよ~。女性でいう“ゆるふわ”カールがモテかわいい☆みたいな模範がゲイ界にもあって、そこに乗っかれないとまたダメみたいのがあって…。

大泉:やっぱり、ゲイ界でモテようと思ったら、ゴールドジム行って、体つくって、ボウズにして…。

アヤ:ポロシャツの襟たてて…。

大泉:媚びを出すみたいな。

アヤ:そうそうそうそう。

犬山:それはアイプチと一緒みたいなもんなんだろうね。

アヤ:そうですね、ホント。それもアイプチという名の媚びの一種!

犬山:やっぱそれはモテると分かってるのにできないってやつなの?

アヤ:そうなのー。分かってても媚びれないっていうのが、ブスにはあるよね

大泉:私、実はゲイにモテる男、大好きなんです。ボウズでガチムチの。だから二丁目にいくとゲイの人と好みがかぶって大変!

犬山:でも、アヤちゃんゲイ嫌いなんだよね。

アヤ:そう~、ゲイ嫌いなの~! ゲイには色気がないんだも〜〜〜ん!

犬山、大泉:(笑)

<まとめ>
「モテない」と嘆いてばかりいるよりも、まずは恥ずかしがらずにかわいくなる努力を。媚びていると思われるのでは…と女性の目ばかり気にしていては、結局女性からも男性からも指示されません。まずは女性として美しくなることへ目を向けてみては。

プロフィール
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犬山紙子

1981年生まれ。エッセイスト。2011年、美人なのになぜか恋愛がうまくいかない女たちの悲惨で笑えるエピソードを描いた イラストエッセイ『負け美女』(マガジンハウス)でデビュー。その後は「負け美女研究家」としてテレビ、雑誌、ラジオなどの各種メディアで活躍。現在『週間SPA!』『Gina』などでコラムを連載中。
ブログ:犬山紙子のイラストエッセイ 負け美女
ツイッター:@inuningen

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大泉りか

キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家として活躍中。『サディスティック88』シリーズ(小学館ガガガ文庫)や『若妻誘惑ハーレム 桃色町内会へようこそ』(リアルドリーム文庫)など著書多数。
ブログ:大泉りか公式ブログ スパンキング☆ライフ
ツイッター:@ame_rika

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少年アヤ

少年アヤ

平成元年、消費税と共に生まれたブスでニートのオカマ。サゲマンJAPAN代表。 ヤフオクで生計を立てる傍ら、ブスと環境をテーマにしたトークイベントなどを主催。モテない女に関するツイートやブログの文章が、現在多くの女性から支持を集めている。
ブログ:少年アヤの尼のような子
ツイッター:@omansiru





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ライタープロフィール

犬山紙子
1981年生まれ。エッセイスト。イラストエッセイ『負け美女』でデビュー。
少年アヤちゃん
平成元年、消費税と共に生まれたブスでニートのオカマ。サゲマンJAPAN代表。
大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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