アラサーマネー入門:老後の27年間あなたは生きていけますか?

 今回は、ファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんに、20代後半から30代女性のお金に関するお話を伺いました。
元々は浪費家なOLだったという花輪さんだからこそわかる、貯金のコツや結婚後のお金について、第4回にわたってご紹介します。

女性が貯金しなければいけないのは
男性よりも長生きだから!

花輪陽子 お金 マネー入門 AM アラサー インタビュー

―まずは、貯金についてお伺いしたいのですが、20代後半から30代くらいまでの方って、普通はどの位貯めているものなのでしょうか?

花輪:貯金の平均額でいうと、30代未満だと290万円で、30代だと569万円なんですね(総務省 家計調査 平成24年度 二人以上世帯のうち勤労者世帯)。

 ただその辺りの年齢の方は二極化していて、1000万以上貯めてる人もいれば、まったく貯めてない人もいます。

 貯金ゼロの割合は、二人以上の世帯だと26%で、一人暮らしだともっと高くて33.8%ですね(2012年度 金融広報中央委員会調べ)。

―ゼロかものすごく貯めているかのどっちかなんですね。わかる気がします…。

花輪:ですから、現時点で貯金ゼロの方って結構いるはずなんです。
私も実は20代の頃貯金ゼロだったので、いつからでも立て直すことはできると思います。

 そして、女性の場合は男性に比べて、特に貯めておいた方がいいんです。

―え!?そうだったんですね!

花輪:その理由は、女性の方が男性より平均寿命が約7歳上の86.39歳と、長生きするからです。
長く働く自信のある人だったら、そんなに貯金しなくていいんですけれども、早くリタイアしたいなら、貯めておいた方がいいですね。

 一人暮らしの高齢者の生活費って最低でも月15万くらいかかるんですね。
なので、その生活費を払っていかなきゃいけないのと、医療費は70歳以上からすごくかかるので…。

―怖くなってきました…!

花輪:
あと、女性は男性と比べて生涯賃金が4000万円ほど低いんですね。
さらに妊娠して出産する場合、会社をお休みしなければいけないので、それらを考慮すると、男性に比べて貯める必要があるんです。

 ただ、前述の通り二極化していて、たくさん貯蓄している人の中には将来が不安で今が楽しめていなかったり、お金を使うのが怖かったりする方も多いんです。
必要な分だけ貯めて、後は好きなように使ってくれればいいな、と私は思っています。