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  • 2013.05.28

「ちょっと甘えさせてもらう」つもりは危険信号! 少年アヤちゃんの甘えと依存(前編)

対価を払って(アイドルに)甘えるのは
依存のダムを決壊させる

メイン2
©by Eva Rinaldi Celebrity and Live Music Photographer

 いま現在、まさしくアイドルに依存中の私に、AM編集部から「甘えと依存について書きませんか?」というお誘いが来たときは、禅問答かと思って返答に詰まりました。
そして改めて考えました。今、なにが起きているんだろうと。

 私が依存しているアイドルは、まだまだ駆け出し中で、ファンがCDを大量購入することでなんとか活動を存続しているという、発展途上のグループです。
最初は、そんな男の子たちの与えてくれるときめきだとか、リップサービスだとかに「少しだけ、甘えさせてもらう」つもりでいました。
だって、かわゆい男の子たちが束になって歌って踊るなんて、癒しそのものではないですか。

 そう、私は彼らに癒されたくて、その笑顔にもたれかかったのでした。
私だけでない、多くの女たちもそうだったと思う。ほんの少し、お金で癒しを買う。
まるで「てもみん」に通うのと同じような感覚で、この狂乱に飛び込んだつもりでした。

 それがなぜ、依存に転じたのかと言えば、アイドルがそれだけ魅力的だったこともあると思いますが、なにより日頃から何かに甘えたい、もたれかかりたいという欲求を吐き出せないタイプだから、というのが大きいと思います。
というか、もたれかかれる相手がいない。
もしくはいないと思い込んでいる、またはいても、もたれかかるべきではないと、強く思い込んでしまっている。
要するに甘えベタなのでしょうね。

「甘えてはいけない」というタブーが
裏返ったときの気持ちよさ

 しかしその強い思い込み=呪いのようなものが、「対価を支払った」ことで、ほんの少しだけ弱まるわけです。
するとその瞬間、少しのひび割れからダムが決壊するかのように、ものすごい勢いで依存が始まる。
ホスト遊びや、スピリチュアルに狂ってしまう女たちもまさしく、同じようにこの「ダムが決壊した状態」にいるのだと思います。
いや、ダムというより、もしかしたらツッパリ棒のようなものと言ったほうが正しいのかもしれない。
強い力でツッパっていたものが、バリッと折れてしまったら、それによって抑えていたものはどうなるか。
……って考えるのも怖い。
怖いが、気持ち良くもありました。
その気持ち良さって、今までツッパリ棒によって保たれていた「甘えてはいけない」というタブーが反転し、価値観が覆されたときに生まれたギャップを「快感」だと勘違いしているにすぎないと(今なら)思うのですが、それを分かったうえでも、あれは気持ちよい経験だったなあとしみじみ振り返ってしまう自分がいます。

 とにかく目が覚めた瞬間から、アイドルの夢を見ることが出来なかった自分を責め、潜在意識下にまでアイドルの名前を刻み込まんばかりにCDを聴き込み、1週間でitunes自己最高再生数をたたき出し、イベントではとにかくCDを買う・買う・買う。
もちろんお金はどんどん減る・減る・減る。
とうとう残高が1000円以下になった時は、とにかく交通費を削減しようと思い、片道3時間の道のりを歩いたこともありました。
こうして文字にするとまるで苦行ですが、対価を支払った上で、甘えて依存していくのは、甘えられない人間にとって本当に気持ちよかったんですよ。
すり減って行く焦りも含めて…。

 これって先述の通り、ホスト遊びやスピリチュアル狂いと同じような感覚だと思うのですが、もっと一般レベルのところに下げれば、恋愛における依存だってそうでしょうね。
何かをきっかけに甘え封じが解け、スウィートな関係が依存に転じる瞬間には、きっとツッパリ棒の折れる音がしているはずです。

依存・甘え下手の人は
“ツッパリ棒”の調整を覚えましょう

 しかし、一方で上手にアイドルを応援し、ホストと遊び、スピリチュアルを使い、異性と付き合っている人もいるわけです。
おそらく彼女たちは、「対象に甘えるのがうまい、ツッパリ棒の調節がうまい」タイプなのでしょう。

 ここでツッパリ棒の構造を思い出して頂きたいのですが、ツッパリ棒の長さって、実は調節出来るんですよね。
もちろん上限はあれど、大概はキュルキュルと回せば、必要に応じた長さに変えることが出来る。
ところが私たちには、その「調節」が出来ない。
少しでも我慢する力を弱めたら自分が崩壊するのでは? なんて、思い込んでしまっているのです。
そのルーツは各自育って来た環境によるものかと思いますが、あまりにもツッパリすぎた棒って結局自滅するんですよね。

 では、その調節、もとい甘え上手になるにはどうすれば良いのか?

 とある占い師の先生(っていきなり怪しくてすみません)もおっしゃっていたのですが、
甘え上手になるには、もう「訓練を積む」しかないそうです。
かなり難しいかとは思いますが、逆に言えば「訓練を積めば叶う」ということなので、魔法使いになるよりも、お姫様になるよりも簡単だということです。
例えば、少し職場で誰かに頼ってみたり(消しゴムを借りる、というくらいで良いと思います)、手伝いましょうか?という申し出に、「ありがとうございます!」と乗っかってみたり。
そんな些細なことが(些細だと感じられないから悩んでいるのだろうけど)「訓練」になるのだとしたら、前進していく気力も沸くのではないでしょうか。
とにかくまずは、ツッパリ棒の存在を知ること、そしてツッパリ棒の長さを知ること、そしてツッパリ棒の「調整」を覚えることかと思います。
それで解決とまでは行かずとも、自覚することで救われる部分は必ずあるはずです。

 しかしこれは、あくまで「依存してしまう自分に苦しんでいる」人にむけた言葉であって、なかには「せっかくの依存状態を楽しみたい」なんて人もいると思うんです。
依存を青春やバカンスかと勘違いしているんでしょうか?

…かくいう私がまさにそのタイプでして(でなきゃ依存の魅力なんて語れないよな)、
バカなことだとは重々承知しつつ、後編ではそんな人たちに向けて、「依存の楽しみかた」について書いてみようかと思います。
今しばらくお待ちくださいませ。

Text/少年アヤちゃん

プロフィール
大泉りかさん 少年アヤさん 犬山紙子 脱ブス

少年アヤちゃん

平成元年、消費税と共に生まれた元ニートのオカマ。サゲマンJAPAN代表。 ヤフオクで生計を立てる傍ら、ブスと環境をテーマにしたトークイベントなどを主催。モテない女に関するツイートやブログの文章が、現在多くの女性から支持を集めている。
ブログ:少年アヤの尼のような子
ツイッター:@omansiru

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ライタープロフィール

少年アヤちゃん
平成元年、消費税と共に生まれたブスでニートのオカマ。サゲマンJAPAN代表。

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