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  • 2013.05.16

「2番目の女」がハマる“高嶺の花”の罠(2)/コラムニストLilyインタビュー

『おとこのつうしんぼ』を代表作とするコラムニストのLilyさん。インタビュー第二回で語られるのは「本命になれない女の条件」。セフレどまり、ワンナイトどまりから今一歩昇格できないのはなぜなのか?そこには、自意識と自己肯定の難しい山がありました。

 女性独特の恋愛観を描いた恋愛エッセイ『おとこの左手、薬指』、長編小説『me&she』など、実体験に基づいたリアルで切実な女心を描く作家のLiLyさんに、「本命女」への道を伺いました。
第1回:「結婚=本命女」とは限らない!も合わせてどうぞ!

“高値の花”を追い求める癖

LiLy インタビュー

―28、29歳くらいの女性で、一番好きな人との恋が実らなくて、「やっぱり幸せになれないんだ」って、都合のいい男に逃げる人が結構いると思うんです。そういう人を含め、セックスしているという意味での都合のいい女になって傷ついている人ってどうすればいいですか…?


LiLyさん(以下、敬称略):そういうのって“何故か一番好きな人には振り向いてもらえない法則”みたいになっているけれど、それって単に“この人と一緒になれればいいのになぁ”って思う相手が自分よりレベルが上の高値の花だってだけじゃないのかなぁ。
つき合う相手/結婚する相手は、自分の合わせ鏡とはよく言ったもので、ほんとうにそうなんだなぁと最近つくづく思うのです。

 だからこういうのって、一番イケテルのはA君だけど振り向いてくれないし、私のことを好いてくれるB君で手を打つか、って思っている時点で中2の頃からまったく変わらない“レベル論”なわけですよね。
“Aを見上げ、Bを見下す、真ん中にいるまぁまぁイケテル私”みたいな(笑)。私も含め、ほぼ全員が通過する道、というか、いつまでもやってしまう癖のようなものというか(笑)。
だから、中学のグループで考えると分かりやすい。自分より上のグループにいると思っている人とセックスすると、まるで自分もその人のグループに引き上げられてもらったように感じますよね。だから、悩みながらも心のどっかで“わーい”ってはしゃいでるんです。(笑)

ショボイ男の美化
ゆえに成り下がる悪循環

-それにはある程度の年齢になったら、気付かなきゃいけないですよね…。


LiLy:年齢関係なく、その状況が楽しい限りはいいんじゃないかと思います。
相手を変えながらも、ずっと憧れの人を追いかけ続ける人生もエキサイティングだし、いつかレベルが逆転してゲットできるかもしれないし! って、そういうのってちょっとゲームみたいで癖にもなるんですよね。
恋愛の駆け引き、心のアップダウン中毒、ドラマクィーンっていうのかな。

「本当はもう落ち着きたいのに、不安定な恋愛依存から抜け出れなぁ〜い!」というような“悩み”も、『本当に』、『もう心の底から』その状況が嫌だと思えば自然と抜け出るものだと思うので、ちょっとでもその状況を自分自身が楽しめているあいだは無問題だと思います。
もちろんそこにはリスクがあるけど、結婚にだってリスクはあるし。

 ただ、その渦中にいると冷静にそうは思えないですよね。考え込みすぎて相手に余計なメールしたり、友達に泣きじゃくって相談したり、その人と絆を作ろうとして苦しんでいるわけで、実際にそういう状況って本当に苦しいです。
でも、私自身、そんな風だった過去の自分を振り返ってみると、苦しいだ辛いだ言いながらも、その状況を丸ごと楽しんでいる自分がいたなぁって思います(苦笑)。


―そうですね。そういう人たちへの処方箋ってあるかなと思ったのですが、もしかして特にないですかね……。


LiLy:そんな中で気をつけるべきことがあるとすれば、自分に振り向いてくれない相手を自分の中で美化しすぎてしまうこと。自分にとっては“高値の花”であるはずの男が、他人からみたらどうしようもなくショボイ男、というのもよくあるパターン。

たとえば、女友達に「なんであんな人に、そんな風に扱われてまで、あんたセフレやってんの!?」って言われて、「彼は特別な人なの!」 ってかばってはみても、その関係に引きずり落とされるようにして自分のレベルがどんどん下がっていく。そのループにハマるのはキケンだと思うんですよね。

セフレから恋人への昇格は
“対等なセフレ”のみ

―ちなみに、ちょっと違うパターンとして、都合のいい女から本命女に昇格することはありますか?
でもこれはもうレベルをあげるしかないってことですよね。


LiLy:たとえば私の男の知り合いで、彼が体調崩したときに看病してくれたことがきっかけで、セフレだった女の子が本命に昇格して結婚したって話を聞いたことがあります。
でもよくよく話を聞いたら、“対等なセフレ”だったんですよね。彼女の方はずっとつき合いたかったのにセフレ止まりで、ということじゃなく、お互いに爽やかな感じでずっとセフレだったそう(笑)。その違いは、大きいと思います。
ずっと祖末に扱ってもセックスされてくれていた女の子を、ある日突然人生かけて大事にしようと思う人はそういないんじゃないかな。

「私ドMなんだ」って公言しちゃうような女の子は、今すぐにそれをやめた方がいい。
ちょっとエッチな感じで男を釣ろうとして言っているってこともバレバレだし、祖末に扱ってオッケーな女ですって言っているようなものだから。1、2回セックスするだけの男を釣り上げるには有効な発言だと思いますけどね。
結局、自分を大事にしていない女の子を大事にしようと思う人はいないです。


【つづく】
次回は、「自分の意見を言えない女」をお送りします。

Text/AM編集部

LiLy
81年生まれ。恋愛エッセイや小説が「リアルすぎる」と女性から絶大な支持を得る、作家、コラムニスト。
「結婚=ゴールだと捉えがちな女性に是非読んでもらいたい」。
不倫後無職のブッ飛んだ姉VS.超堅実な妹の”ケンカ”を軸に展開する長編小説『me&she』がこの夏、幻冬舎より発売予定! 雑誌『AneCan』にて小説『Black Musk』も連載中。恋愛エッセイ『おとこの左手、薬指』(講談社)など著書多数。
HP:http://www.lilylilylily.com

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