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  • 2013.03.05

最終回:“アカウント自殺”だけは何度やってもOK!?(5)

その4・未練も人間関係も断ち切る!!「恋の遺品整理」期

雨宮まみ 失恋 図 画像
失恋図 作成:雨宮まみ

第1回プロローグ:失恋後の苦しみはひとりで引き受けるしかない第2回「リフレインが叫んでる」期第3回キレイになって見返してやる!「自己変革」期第4回やっぱり忘れられない……。「待つわ」期、合わせてお読みください。

 失恋により心が敏感肌状態になっている女にとって、地雷源と言える場所があります。
それは、TwitterやFacebook、mixiなどのSNSです。
失恋の最大の負の遺産、恋の遺品である「SNSでのつながり」を、どのように片付ければ人生がときめく魔法がかかるのでしょうか。

失恋後、最低一週間は“SNS断食”

 知りたいことも、知りたくないことも、同時に知ることができてしまうのがSNSのおそろしさです。
特に、元彼の情報というのは「知りたいけど知りたくない、知りたくないけど知りたい……」という、極めて微妙な部類に属するもの。
何を食べたとか、どこに行ったとか、何気ないPOSTを見るだけで、「私は毎日この人のことで頭がいっぱいなのに、本人はなんにも気にせず平和な日常を送ってる!」という絶望が押し寄せてきます。

 それだけならまだしも、相手のアカウントを単独で見て、@を飛ばしてる相手をチェックし始めたり、一日の終わりにTwilogで彼のツイートを全チェックしたりするようになると、かなり精神的に危険です。
何かを書いていれば、書いている内容から彼の一日について金田一ばりの推理を繰り広げてしまいますし、まったく何も書いていなければ、「今日はツイートするヒマもないくらい楽しいデートをしてたんじゃないか」「毎日深夜にツイートしてるのに今日はしてない。誰かと寝てるんじゃないか」と、疑心暗鬼のドロ沼にズブズブ浸かってしまいます。
こんなことが精神衛生上、いいはずがありません。

Nurture By rickyqi

 未練があるのは仕方がありませんが、相手の影が目の前にチラつく状態を維持していると、その未練は増大していくばかりです。
未練を断つには、まず情報を断つのが一番なのです。

 学生時代、親友と呼べるほど仲の良かった相手と、今は疎遠になっていたりするのはなぜでしょうか?
物理的に会わなくなったからですよね。
相手の情報を受け取れる場所にいると、相手のことを忘れることも、遠ざかることもできません。
SNSで相手の情報を追うのは「僕の心のやらかい場所を自らギリギリと締め付けている状態」です。
逆に言えば、情報を遮断すれば、思い出す回数は減ります。


 少なくとも失恋後一週間は、SNSを一切見ない“SNS断食”をするのが、心の健康のためにはいいのではないでしょうか。

気を引くための“アカウント自殺”に注意            

 SNS断食期間が終わったあと、悩ましいのが「相手のフォロー(友達)を解除するかどうか」という問題です。

「情報は見たくない。でも、解除してそれが相手にバレたら、自分がすごくショックを受けてるのもバレてしまう」
「嫌いになったわけじゃないのに、解除したことで嫌いになったと誤解されたらイヤだ」

などの、広い宇宙から見ればゴミクズのような問題でお悩みになる方も多いと思います。
ゴミクズそのものの人生を送っている私には、その気持ちは痛いほどわかります。
でも、自覚して欲しいんです。
あなたは今、失恋して傷ついているんです。周りに気を遣っている場合でしょうか。
最低限、自分がこれ以上傷つかないための手段を取るほうが、今は大事なんじゃないでしょうか。

 また、失恋後に発作的にアカウントを削除したくなる衝動に駆られる方も多いかと思います。
正直、私も失恋するたびにその発作に襲われます。

 理由はいくつかあって、とても好きな相手と愛し合えなかった自分が大嫌いになって、そんな自分を消し去りたいという「アカウント上の自殺願望」というのがあります。
自分の発している言葉や思考のすべてが、とても醜い、つまらないもののように思えて、そんなものを垂れ流していることが耐えられなくなるのです。

 私は、この理由でのアカウント自殺は、何度やったって別にかまわないと思っています。
人生で、衝動に駆られて何かをしたくなり、それを実行できる機会は、そんなに多くありません。
SNS上でアカウントを消すぐらい、何だというのでしょう。
そんなもの、いくらでも消して、またやりたくなったらやればいいと思います。
じゃんじゃんアカウント消して、じゃんじゃん生まれ変わればいいんです。
インターネットというのはそういうものだと、私は考えています。


 ただ、「アカウントを消すことで、自分が傷ついていることを元彼にアピールしたい」とか、「元彼に心配して欲しい」とかいう理由でアカウント自殺を考えている場合は、やめたほうがいいと思います。効果がないからです。
すごく優しい人や心配症な人なら、一度ぐらいは心配して連絡をくれたりするかもしれませんが、それは「心配」であって、「やっぱり好き」ではありません。そこからワンチャンス狙っていくのはかなり難しいです。
何より、思った通りの効果(元彼が心配してくれる)が得られなかった場合、ものすごく自分がみじめになります。

「自分を閉じたくて、アカウントを消す」ことと、「誰かに心配して欲しくてアカウントを消す」ことは、「アカウントを消す」という意味では、はたから見たらまったく同じ行為です。
しかし、その内情は、誰も知らなくても自分自身は知っています。
そして、同情で気をひこうとしたという事実は、失恋から立ち直ったあとも残り続けます。

 失恋という、もっとも自己嫌悪に陥りやすい時期に、さらに自分をおとしめるようなことをしないで欲しいのです。
恋愛にみじめなふるまいはつきものですし、それを恐れていては始まりません。
けれど、恋をした結果のかっこ悪いふられ方は受け入れられても、自分の卑怯なふるまいは、自己嫌悪の棘になって残ります。

 失恋したときは、どんなに弱ってもかまいません。
でも、誇りだけは失わないでほしいんです。
「どうせ嫌われたんだから、とことんまで嫌われてやる!」とばかりのふるまいをすると、のちのち後悔の種を増やすばかりです。
そんなことで、あなたが誰かを純粋に愛したという事実を、汚さないでほしいんです。
いつか、立ち直ったときに、自分は精一杯相手を愛して思いやったのだと誇れるように、今はぐっとこらえて、失恋という嵐の季節が過ぎ去るのを待ちましょう。

いつかまた、素晴らしい晴天の日がやってくることを祈りながら……。

Text/雨宮まみ



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プロフィール
雨宮まみ

雨宮まみ

ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」。
赤裸々な半生を綴った『女子をこじらせて』(ポット出版)は全国のこじらせ女子に大きな影響を与える。
現在、「女子」を語らせたら、この人! という5人を迎えての対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)が絶賛発売中。

ツイッター:@mamiamamiya

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雨宮まみ
ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」

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