強引な王子の濃厚求愛に女子心がくすぐられる!/『贅沢な寵愛』(後編)

乙女心をくすぐる、ロマンチックな官能ストーリー

大泉りか 官能小説 贅沢な寵愛 Juliana Coutinho

 2013年1月に、コンドームを製造販売する相模ゴム工業が20代~60代の男女1万4,100人を対象に行った調査によると、30代女性の5.1%が「セックス経験がない」と答えています。
たった5%、と侮るでなかれ。『20人にひとりが処女』と考えると、ちょっとリアルに「ほう!」となる数字ですよね。

 というわけで、前回に続いてご紹介する作品贅沢な寵愛: 淫らなウェディングベル(斎王ことり・著、プランタン出版、ティアラ文庫)のヒロイン、イヴは、二十六歳、処女。
恋愛経験がひとつもないまま、(この物語の世界観的には)年増と言われる年齢にと到達ししてしまったイヴですが、妹の熱心な勧めで仕方なく参加したパーティーで、国王の寵妃である公爵夫人の息子、ジャスティン・キルンストと出会います。
そこで見初められ――。

 彼はいつの間にかイヴの胸もとのリボンを解き、編み上げを解いている。
乳を零したような色白の肌に赤みが差して、彼の言うとおり桃のように上品な色が差している。
「早く君のすべてを見せて。早く君で僕を包んで……感じさせてよ。早く」
 彼の言うとおりだ。
 むしろ二十六歳になって初めて男性と二人きりで語ったり、庭園を散歩したりするだなんて遅すぎる。交際するのも婚約するのも、遅すぎるくらいなのだから。
「─────あ」
 突然、彼の指がむき出しにされた乳房にくい込んできて、イヴは小さく喘いだ。
 すぐ彼の指先が乳首の先を摘まんでくる。くいっと捻って、そしてクチュクチュと細かく乳首をいたぶってくる。「ああ……あっ」小さく呻くが、それは今まで一度も感じたことのない刺激であり、卑猥な快楽だった。
 乳首は次第に桃色が強くなり、それ自体が尖ってふっくらと燃えてくる。彼の指に弄られるのをイヴの処女の身体はぞくぞくと感じている。
 強引に奪って欲しい。そんな淫らな声が膨らむ胸の中で囁く。
(『贅沢な寵愛』P60L16-P61L12)。