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  • 2013.11.02

26歳処女が巧みなテクニックでもてあそばれて/『贅沢な寵愛』(前編)

ananは女子を卒業!そんなときに、心の中の女子を刺激する一冊

大泉りか 官能小説
Barbro Andersen


 近頃は、『大人であること』と、『女子であること』は矛盾せず、大人の女性であっても、『女子』な心を持ち続けることは、決しておかしくない。
それどころか「いくつになってもわたしたち女子!」と胸を張ることさえある風潮にありましたが、なんと、この秋、ananが女子卒業を宣言!

 しかし、不思議なもので、それまでは「ババアが女子女子いって、みっともない」心中苦々しく思っていたにも関わらず『大人の女性になるために、今すべきこと』だなんて表紙で謳われているのを見ると、なんだか裏切られた気分になってしまったのは、実はわたしの心の中にもしっかりと『女子』が住んでいたからでしょうか。

 大人ってすぐに言うことがガラっと変わって汚い!迎合なんてしないぞ!!!

……というわけで、今回は心の中の『女子』を嫌というほどに刺激する1冊をご紹介したいと思います。
『キスだけじゃ終わらない、新乙女系ノベル』と銘打たれた女性向けロマンスポルノ小説レーベル、ティアラ文庫の贅沢な寵愛(斎王ことり著 プランタン出版)です。

26歳処女が彼の指先だけで…

大泉りか 官能小説 贅沢な寵愛
贅沢な寵愛: 淫らなウェディングベル』/著・斎王ことり/プランタン出版

 イヴの白い足には、ガーターで留めている透ける靴下と深紅のハイヒール。まるで娼婦か踊り子かという姿で鏡の下に置かれた身体に彼はそっと指を這わせる。

 白いレースをたっぷりと縁取っているドロワーズ。
それにも剣の刃をあてがうと、薔薇の蕾を開いていくように丹念に拡げて、めしべのように中に包まれているすんなりとした白い足を露わにしていく。

「今まで、僕以外誰にも触らせていない足だね? なんて光栄だろう。我が姫君。我が処女姫……淫らな僕の女王よ!」

 彼の嵌めている白い手袋の絹の感触が、イヴの肌をざわめかせていく。
膝を撫で、太腿を上がっていく彼の指先。
二十六歳にして初めて受ける異性の愛撫。
「あ……ああッん……ッ」
「感じているの? 感じているみたいだね。言葉も出せないほど喘いでくれて、嬉しいよ」

 その通りだったから、イヴは声もないままに頬を染める。
「僕の指を……存分に感じて」
 男は額から、整髪剤で仕上げた黒髪をはらりと落とすと、おもむろにイヴの足の付け根に口を這わす。
「う……ふぁッ」
 奇妙な声が唇から漏れてイヴは顔を赤らめる。
なんてはしたない声だろう。触れられて、ほんの少し唇を触れさせただけなのに、こんなに肌が感じている。
くすぐったい。
(『贅沢な寵愛』P10L2-P11L3)

……というヒロインの夢から始まる今作。こんな淫らな夢を見て夢イキ(寝ている間に、エロい夢を見てイってしまうことってありますよね?)してしまうイヴリン・シュルツ(二十六歳・処女)。

 二十六歳といえば、この現実世界ではまだ大人の入口ですが、イヴの住む、どこかの時代のどこかの国では、立派に年増と誹られる年齢。だというのに、母を早くに亡くし、病気がちな父親と四人の弟妹の世話に明け暮れた少女時代を過ごしてきたイヴは、いまだ男性を知らぬ身です。
しかも、年齢がコンプレックスになり、婚活に励む気にもなれず、恋も結婚もしないまま一生を過ごすのだろう……ともはや諦めの境地。

 ありますよね。父親の介護&下のきょうだいの世話で婚期を逃すとか、自分に当て嵌めて考えると辛すぎる……。
ところがある日のこと、そんなイヴのことを心配した10歳年下の妹が公爵夫人の開催するパーティーに誘いだしてくれるのです。


【後編に続く】

Text/大泉りか

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ライタープロフィール

大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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