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  • 2014.12.20

鰻養殖場の営業マンが目撃した30代女と老人の情事/『むつごと秘宝館』(前編)

官能小説から、男性をその気にさせる方法を読み解く人気連載。今回は『むつごと秘宝館』(小玉ニ三・著)を紹介。主人公の園浦礼太郎は、伯父の営む鰻養殖場の営業マン。取引先の営業不振に見舞われて、旅館やホテルなどの新規開拓先を探して温泉地を回っているなか、三十路絡みの女性と老人のセックスを目撃してしまう!

大泉りか 官能小説 小玉ニ三 むつごと秘宝館
Anna & Michal

2014年もいよいよ終わりに近づいてきましたが、実はこの年末に、現存する残り二つとなった秘宝館のうちのひとつ『鬼怒川秘宝殿』がいよいよ閉館することになり、その報を受け、一部の好事家たちの間では、クローズを惜しむ声があがっております。

 もちろんわたしも、日本からまたひとつ、エロをテーマとしたコンテンツが消えていくことには遺憾を感じえません。
が、しかし、一方で、秘宝館がサブカル試金石としての役割を担わされている点において、「秘宝館がなくなるの、チョー悲しい!」という本音を言うには、自意識が邪魔をする。
そんな本人以外はどうでもいい葛藤を抱えながら、このコラムを書くにあたり、実際問題、「どれくらいの人数の人々が秘宝館に興味があり、さらには訪れたことがあるのか」を考えると、またも迷路に入り込んだ思い……というのも、B級スポット好きの間では、秘宝館は定番のスポットとも言えますが、それにしたって、おそらくディズニーランドやUSJを訪れたことがある人よりはずいぶんと少ないはずで、その存在は知っていても、実際がどんなものかは知らない人も多くいるのではないか……というわけで、皆様が秘宝館に興味があるかないかはさて置き、この機会にまずは秘宝館とはいったいどんなものであるかをご説明したいと思います。

 ひとくちに秘宝館と申しましても、展示の内容で大きくわけると、ざっと二種に種別されます。
ひとつは春画や艶本、また、性をテーマとした骨董品やアート作品などを展示しているコレクター系秘宝館で、もうひとつが性の営みに耽るマネキン人形が展示されたエンターテイメント系秘宝館です。

 そして、現存する残り二つ、と言いましたが、実は伊香保の珍宝館など、個人経営のコレクター系秘宝館は、まだまだ各地でひっそりと営業中(ただし、これらのコレクター系秘宝館は、施設名に“秘宝館”という名称はつきません)。
一方で、エンターテイメント系秘宝館は、わたしの知る限り、熱海と鬼怒川を残すのみ。そして、そのうちのひとつが今年の年末に閉館してしまう……とういうわけで、今回は秘宝館にちなみ、小玉ニ三・著『むつごと秘宝館』(竹書房ロマンス文庫)をご紹介したいと思います。

『むつごと秘宝館』小玉ニ三・著
あらすじ

 主人公の園浦礼太郎は、伯父の営む鰻養殖場の営業マン。
だが、最近は取引先の営業不振に見舞われて、旅館やホテルなどの新規開拓先を探して温泉地を回っている。新規顧客を見つけるため相模湾を眺める古い温泉地を訪れてはみたものの、かつての賑わいはなく並んでいるのは廃墟と化したホテルのみ。
期待が外れたことに嫌気がさした礼太郎がふらりととある廃ホテルへと足を踏み入れたところ、そこで目にしたのは老人男性ともみ合う三十路絡みの女性の姿だった。

「い、いけないわ。もう……やめてください」
 強張った顔つきになり、腰を引いて抗う。その動きにクッションが弾み、彼女は体のバランスを崩した。老人はそこにのし掛かろうとする。
「お願いですから。ねぇ……かわりに、おしゃぶりをしてあげますから。ねっ、こちらで我慢してください。ねぇ」
 彼を押しとどめるための咄嗟の言葉らしい。が、フェラチオの申し出をされた老人は、とたんに嬉しそうな笑みを浮かべて、自らベルトを外し、ズボンを下穿きを下ろしてしまう。
「ほんとうかい。口でしてもらうなんて……いつ以来だろうかね。嬉しいねぇ」
 現れた一物を見て、礼太郎は目を見張る。老いた体躯とは裏腹に、一物は赤みを帯びて艶々とし、みごとに弧を描いて反り返っている。やや細身ではあるが、長さはたっぷりとある。
「ア……アアッ、やっぱり駄目、駄目です」
 女も予想外の男根のみごとさに焦ったように、怖気づく。しかし老人は引き下がるわけもない。彼女の頭を抱え、もう片方では一物をしかと握り締め、あからさまに股間を突き出す。赤い亀頭が幾度も女の口元や頬を擦っている。
「ま、待ってくださいな。ねぇ――ちょっと」
 とうとう彼女は根負けして、ソファに座り直すと、覚悟を決めたように身を屈め、その前に立ちふさがる老人の股間に顔を埋めていく。礼太郎からは、一物をゆっくりと頬張る彼女の横顔が見えた。

――あんなに深く、呑み込んで……。
 礼太郎はソファの物陰に身を潜めながら、たまらず生唾を呑み込んだ。女はゆっくりと慎重に、長めの一物を喉のほうまで含んでいく。上唇が陰茎に擦れて捲くれあがり、真っ白い前歯が付け根まで見えていたりする……。
『むつごと秘宝館』P11L12-P13L4)

 老人に襲われかけている女性を、行きがかりで助けることになった礼太郎。その御礼にと女性の住む秘宝島へと招れた礼太郎が島で目撃したものは――。

【後編へ続く】

Text/大泉りか

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ライタープロフィール

大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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