合致した身体の相性!動くのが怖いと思うほどの気持ちよさ/『女が嫌いな女が、男は好き』(後編)

恋愛のパワーバランスは公平じゃない

大泉りか 官能小説 黒髪ショート 女が嫌いな女が、男は好き ヤリマン Gavid Bowy

愛というものが、相手のすべてを、まるごと受け入れることであるのならば、『性格や人生観や生活リズムが合う人』と恋愛をするのが、一番楽な方法かもしれません。
多くの部分が根本からフィットしていれば、相手を受け入れるのもそう難しいことではないですし、また、自分も受け入れられやすい。

が、しかし、恋というのものは、そう上手くいくわけではなく、大概の場合に於いて、相違のある相手を好きになる。
いや、むしろ、好きになる相手は、他人であるからして、多かれ少なかれ相違があるのは当然のことです。

そして、相違を埋める方法は、互いに歩み寄ること……と思っていても、そのパワーバランスは、悲しいかな多くの場合に公平にはなりません。
より強く惚れているほう、気の弱いほう、口下手なほう、譲る心を持っているほうが、もう一方に合わせることになるのです。

というわけで、前編に引き続きご紹介するのは草凪優著『女が嫌いな女が、男は好き』(祥伝社文庫)です。