「ふにゃちん」への優しいまなざしがオーガズムを後押しする

OLIVIA オーガズムフル・ライフ ふにゃちん Nathan Fertig

 セックスを本試合とするなら、日常生活は壮大な自主トレであり、ウォームアップだと思っています。
オーガズムフル・ライフにおいて、マスターベーションは、自分のコンディションを把握して、さらなる高みを目指すために必要不可欠なトレーニング。
女性がセンシュアルな魅力を磨くためには、日々のソロ活動が重要です。
しかし、本試合における相方の存在を忘れてはいけません。
ここしばらく、女性器に向き合ってきましたので、今回は、「男性器」に想いをはせてみましょう。

「ふにゃちん」との出会い

 私がまだセックス初心者だったミレニアム前、近所の雑貨屋で気になる本を見つけました。
その本は、夏石鈴子さんの著書「バイブを買いに」

 当時、本の帯をUAが書いていて、「UAがバイブをすすめてる?!」と驚きつつ、手に取りました。今でも、その雑貨屋の内装や置かれていた本棚の位置もハッキリと覚えているくらいインパクトのある出会いで、読んでみると、グングンとその世界観に吸い込まれていきました。

 本の内容は、女性のSEX観、恋愛観、結婚観が、赤裸々かつ脱力系のホッとする文体で書かれている、さわやかな読み応えの短編集。
本の題名にもなっている「バイブを買いに」は、カップルの日常生活にセックスが溶け込んでいて、ふにゃふにゃのペニスをまるでペットのように可愛がる主人公が新鮮で、とてもまぶしかった。

「おちんちんは本当に分かりやすい。わたしのことを思って、わたしとしたいと思って大きくなっているおちんちんは、いつだってわたしの胸を打つ。かわいくって、ぐっとくる。」(「バイブを買いに」より)

 どうですか?ほっこりしますよね。
当時の私は、同世代の男性の反り返ったペニスを見る機会が多かったので、「ふにゃちんってそんなにかわいいんだ…」とまだ見ぬふにゃちんに憧れたものです。その後、年齢が上がるほどに、ふにゃちんをよく見ることになるとはつゆ知らず……。