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  • 2016.11.23

女の方が強い!?現代の草食化を反映した新・ロマンポルノ/日活ロマンポルノ

数多くの有名監督、女優を輩出したことでも知られる『日活ロマンポルノ』がこのたび塩田明彦、白石和彌、園子温、中田秀夫、行定勲を迎え復活!日活の経営難を救ったピンク映画は、新たなスターを生み出すのでしょうか?前回に引き続きvol.2をお楽しみください。

“新ロマンポルノ”は監督陣がスゴイ

日活ロマンポルノ ポルノ映画 復活 ロマンポルノ・リブート・プロジェクト プロデューサー

豪華プロジェクト「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」について日活のみなさんにお話しをおうかがいする今シリーズ。
前回の記事≪10分に1回濡れ場があること」がルール?日活ロマンポルノが復活≫も合わせてどうぞ!


――1988年に一旦終焉を迎えた日活ロマンポルノですが、今年「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」という名で復活します。それはどういったいきさつで?

高木:2012年に日活100周年を記念して『生きつづけるロマンポルノ』という特別上映イベントをしたんですよ。17年間に製作されたロマンポルノの中から厳選した34作品を一挙上映するというものだったんですが、立ち見が出るくらいの盛況で、ロマンポルノには縁がないような若い女の子もたくさん来てくれた。

そこで、これはコンテンツとしてまだ生きてるんじゃないかという話になったんです。ロマンポルノが誕生して今年で45年。メモリアルイヤーとしてここを始まりにして50周年までカウントダウンしていければいいなと。

――今回“新ロマンポルノ”として製作された5作品、全部観せていただいたんですけど、想像以上に面白かったです。なんといっても監督のメンツがすごい。『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲監督、『黄泉がえり』の塩田明彦監督、『日本で一番悪い奴ら』の白石和彌監督、『リング』の中田秀夫監督、『愛のむきだし』の園子温監督と、今の日本映画のコアになるような顔ぶれです。この5人は、どういう基準で選んだんですか?

西尾:これを第一弾として、二弾三弾も作り続けていきたいので、若い監督が「自分も撮りたい」と思ってくれるような、今第一線で活躍している方々にお願いしました。あと、みなさん得意ジャンルがある監督なので、テーマがかぶらないようにっていうのは意識しましたね。

――すごく忙しい方たちだと思いますが、すんなり決まったんですか?

西尾:撮影期間が一週間と短いこともあって、なんとか引き受けてもらえました。それに、どの監督もロマンポルノに思い入れがあったり、好きな監督がいたりする方たちなんです。中田監督は若い頃、日活でロマンポルノの助監督をしていたこともあるんですよ。

――ちなみに、第二弾や第三弾があったらどんな監督を起用したいですか。

西尾:女性監督にはお願いしてみたいですね。あと、釜山の映画祭に作品を持っていったときにキム・ギドク監督にお会いしたんですけど、ロマンポルノを知っていてくれて「撮ってみたい」なんてこともおっしゃってくださったので、機会があればオファーしてみたいです。

――国を越えちゃったらスゴイですよね。逆に無名の監督を起用するなんてこともあるんでしょうか。

高木:今回の企画は「オリジナルであること」というルールがあるので、脚本は一般公募にしても面白いと思ってます。

同じルールの中でどう見せるかが腕の見せどころ

西尾:今回の5作品は、よく見ると昔のロマンポルノへのオマージュが見られるシーンもあります。塩田監督の『風に濡れた女』ってタイトルは『恋人たちは濡れた』というロマンポルノの名作にかかってるんです。

高木:『恋人たちは濡れた』は、最後自転車で海に突っ込んでいって終わるんですけど、『風に濡れた女』はそれを受けて自転車で海に突っ込んんでからあがってくるシーンから始まります。あと、白石和彌監督の『牝猫たち』には、1972年に公開された『牝猫たちの夜』という作品に出てた吉澤健さんが、重要な役どころで出ていたりとか。

――各々の監督さんが持ってる「日活ロマンポルノ」への思い入れが、作品に反映されてるんですね。映画好きの人だったら、そういうところに注目しても楽しめそう。新ロマンポルノを入口にして、昔のロマンポルノに興味を持つ人も出てくるかもしれないですね。そういえばロマンポルノには「10分に1回は濡れ場を作る」とか「時間は80分程度」とかいうルールがあるってことでしたけど、それは今回も同じなんでしょうか。

西尾:「10分に1回の濡れ場」というルールは前回もありましたが、今回はその他に「総尺80分程度」「製作費は全作品一律」「撮影期間は一週間」「完全オリジナル作品」「ロマンポルノ初監督」というのをマニフェストにしてます。

――10分に1回濡れ場を作るって、けっこう大変じゃないですか?

西尾:10分に1回というと80分の中で20分~30分は濡れ場になるんですよね。それを含んだ上でどうやってドラマを作るかっていうのがまた面白いところというか、腕の見せどころなんじゃないかと思います。

――あと、今回の5作品を観ての印象なんですけど、レズビアンだったり、草食系っぽいダメ男が主人公だったり、どの作品にもあんまりマッチョな男性は出てこないですよね。

高木:昔よりも女々しいですよね。

西尾:やっぱり時代的に男が弱くなってきてるから、昔のロマンポルノみたいに男性がガツガツ女を責めるみたいなのは作りにくいよねって監督もおっしゃってました。

――確かに今回の5作品って、どれも女のほうが強い。迷いがないし、自分の意思を持って動いていて、かっこいいんですよね。

つづく
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Text/遠藤遊佐

ライタープロフィール

遠藤遊佐
AVとオナニーをこよなく愛するアラフォーライター。

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