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  • 2016.06.14

累計200万本売れた大ヒット電マ誕生の秘密/ラブメルシー高橋社長(2)

性産業を盛り上げている企業や人々に、その熱意と仕事をインタビューする連載「プロジェクト・セックス」!第三弾は、アダルトグッズショップ『ラブメルシー』の社長・高橋さなえさんにお話を伺ってきました!今回は、大ヒット商品「フェアリー」「オルガスター」の誕生秘話をうかがいます。

女性のことを考えた2大ヒット商品“オルガスター”と“フェアリー”

プロジェクトセックス 遠藤遊佐 ラブメルシー
電マの大ヒットシリーズ“フェアリー”。いろんなタイプがありますが、一番人気はダントツで“フェアリーミニ”だそうです。


――私も愛用してますが、ラブメルシーさんのヒット商品というと、やっぱり“オルガスター”“フェアリー”ですよね。

T:そうですね。ありがたいことに、その2つは本当に長い間売れ続けてます。“フェアリー”シリーズは月に2万~2万5千本生産してるので、累計だと200万本強にはなるんじゃないですか。海外にも出してますしね。

――一カ月に2万本! 電マってそうそう壊れるものじゃないのに、その数は驚きです。個人的なことですけど、私自身、最初にフェアリーを使ったときじゃ「こんなに手っ取り早く気持ちよくなれるものがあるなんて!」って、すごい衝撃を受けたんですよ。オルガスターもそれまでにはないアプローチの商品で、発売当時女性の間で話題になったのを覚えてます。

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“オルガスター”は、女性の2大性感帯であるクリトリスとGスポットを同時に刺激できるよう作られた鉤のような形のバイブ。竿の部分が極端に細く挿入しやすいのが特徴。

――アダルトグッズって長い間男性をターゲットにした商売でしたよね。男性が恋人なり奥さんなりに使うために買うっていうイメージがあったと思うんですけど、高橋さんは最初から「女性に向けて作る」っていう意識を持ってたんですか?

T:特に戦略として意識してたわけじゃなく、自然にそうなった感じですね。
例えば、私たちがこの業界に参入する前はバイブってほとんどが輸入物だったんですよ。国産のものは本当に少なかったし、国産で作る場合もあまり深く考えずアメリカ製のバイブをそのまま真似て作ってたので、サイズが大きすぎた。

――結構雑だったんですね(笑)。

T:でも、本当は膣の大きさや長さってアメリカ人と日本人じゃ全然違うわけですよね。だから私は「これじゃ痛いし気持ちよくないよ」って言ったんです。そこでようやく日本人に合わせたサイズ感で作りましょうってことになった。

――当時は、アダルトメーカーの中心部に女性がいるっていうこと自体があまりなかったんでしょうね。

T:ですね。まったくいないわけじゃなかったんですけど、ほとんどが下着屋さんでオモチャのほうには女性はいなかった。そういう当たり前のことを言う人がいなかったんです。

飲みの席で思いついたアイデアも、すぐに商品化

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高橋社長

――“フェアリー”はどういう発想から生まれたんですか?

T:それまでも家電メーカーから出てた肩こり用のバイブをアダルトグッズとして使ってる人はいたんですけど、スイッチの切り替えがオンとオフの2種類しかなかったので、いきなり使うと刺激が強すぎた。なので、スイッチをダイヤル式にして、自分好みに強弱をつけられるように考えたのが“フェアリー”です。
あと、振動の強さも工夫しましたね。既存のモーターを使うんじゃなく、コイルを巻くところから計算して「これくらいが一番気持ちいいはず」という回転数に合わせていきました。

――アメリカサイズのバイブをそのまま作ってた頃と比べると、かなり繊細な作業ですね。

T:自分で作った商品って、いわば自分の子供みたいなもの。どうせやるなら手をかけて納得できるものにしたいじゃないですか。フェアリーは女性の愛用者が多いんですが、女性ってしっかりした商品を作れば気に入ってリピートしてくれるし、他の商品に浮気しても結局戻ってきてくれるんですよ。

――もう一つのヒット商品、オルガスターも高橋さんの発案ですか?

T:そうですね。オルガスターは産婦人科医の友達と飲んでいるときにできたんですよ。女性の膣の形状の話を聞いてたら、フッとオルガスターのあの鉤(かぎ)みたいな形がひらめいたので、手元にあった紙のコースターに描いて見せたんです。そしたら「それは理に適った形だ」って言ってくれたので、次の日にはもう紙粘土で3パターンくらい試作品を作って、ローターを中に入れて、痛かったり冷たかったりしないような素材を考えて……。

――飲みの席の会話の中から生まれたんですね。オルガスターってこれまでのバイブの既成概念からは外れたものだったから、もっと時間をかけて計画的に開発したのかと思ってました。

T:そんなことないんですよ。私って、ひらめいたらなんでもパパッと作ってみちゃうタイプ。脳味噌が男の子なんでしょうね。そもそもアイデアを出したり、思いついたものを紙粘土で試作したりっていうのが好きなんですよ。

――ああいう新しいものって、理論や手順を重要視してたらなかなか出てこないんじゃないですか。思いついたアイデアをすぐに自分の手で形にして商品化にまでもっていけるって、すごい武器なんじゃないかと思います。

☆次回は、ラブメルシーの商品が女性に大人気となった秘密をうかがいます!

Text/遠藤遊佐

ライタープロフィール

遠藤遊佐
AVとオナニーをこよなく愛するアラフォーライター。

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