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  • 2016.06.07

オナニストの黒船「フェアリー」の生みの親!/ラブメルシー高橋社長(1)

性産業を盛り上げている企業や人々に、その熱意と仕事をインタビューする連載「プロジェクト・セックス」!第三弾は、アダルトグッズショップ『ラブメルシー』の社長・高橋さなえさんにお話を伺ってきました!20年近く前、子供向けの玩具をつくっていた高橋さんがアダルトグッズ業界で働くことになったきっかけとは?

 セックスやオナニーを思う存分楽しみたい我々にとって、アダルトグッズは気になる存在。
ここ数年で女性向けを謳った商品も徐々に増えてきていますが、それよりずっと前から“女性目線で作られたヒット商品を世に送り出していたメーカーがあるんです。

 それが現在秋葉原に5フロアーの店舗を構えるアダルトグッズショップ『ラブメルシー』

 バイブ界の革命児“オルガスター”や電マの代名詞“フェアリー”はどのようにして生まれたか。社長の高橋さなえさんに、お話を伺ってきました。

元々は“子供のオモチャ”を作ってました

プロジェクトセックス 遠藤遊佐 ラブメルシー
高橋社長


――実は私、大の電マファンなんですよ。中でもフェアリーはほんとに大好きで、10年前最初に使ったときは「私のオナニー人生に黒船がやってきた!」と思ったくらい。その生みの母にお話が聴けるなんて光栄です!

高橋(以下T):ありがとうございます(笑)。

――そもそも女性である高橋さんが、何故アダルトグッズ業界で働くことになったんですか?

:元々は子供向けの玩具を作ってました。学校を出て百貨店に就職したんですけど、3年くらい働いた頃にオモチャを作ってる人と知り合って「お前、女なのに仕事のやり方は男っぽいな。俺と組んでひと山当てないか」と誘われて一緒に起業したんです。まだ景気も良かった頃なので順調にいって海外輸出なんかもしてたんですけど、そこでつまずいたんですね。倒産した問屋さんのあおりをくって何億円ていう単位の借金を背負ってしまったんです。

――億!? おいくつくらいのときですか。

:30代後半です。本業の玩具でなんとかしようにも、その頃はもう工場はどんどん海外に移転していて、国内の仕事はなくなっていた。前々から「立ちゆかなくなったらアダルトグッズかな」という思いは頭のどこかにあったので、自然にそちらに行きました。
お金がなかったので先輩が住んでいるアパートに電話を1本引いて、飛びこみで問屋さんから商品を仕入れて、通販を始めたんです。そのうちに、徐々に商品開発のほうもするようになってきて。

――同じオモチャといっても、子供向けから大人向けって結構思いきった転身ですよね。

:ずっと子供向け玩具で精密機器的なことをやってきてたでしょう。それに比べるとバイブって電源があってモーターがあって……ってすごくシンプルなつくりなんですよ。これだったら今までのノウハウを生かせばすぐできると思いました。
オモチャの基盤を開発するのはパートナーの男性が担当してくれたので、私はパンツにリモコンバイブをくっつけた“電パン”って商品を考えて、日暮里で生地を買ってきて作ったりしてました。
それが私が手がけたアダルトグッズ第一号ですね。

――穿くだけで調教できちゃう……ナイスアイデア!

億単位の借金を、アダルトグッズで返済

プロジェクトセックス 遠藤遊佐 ラブメルシー
大ヒット商品「フェアリー」


――借金は返済できたんですか。

:時間はかかりましたけど、なんとか。
この業界って今でこそだいぶオープンになってきたけれど、私がアダルトグッズを始めた20年近く前は完全にアンダーグラウンドな隙間産業
正直、女性がバイブ作ってると「そんな仕事してんの?」って蔑まれるようなムードもあったんです。でも、借金抱えてたらそんなこと言ってられないですよね。普通のことをしてたら返せない金額だったので、それこそ休みなく働きましたよ。
あと、周囲の人にはすごく恵まれたと思います。「一生懸命やるなら」って支払いを待ってくれたり、協力してくれる人もたくさんいた。運がよかったんです。

――でも、そういう借金のある状況から出発して、今こうやって秋葉原の目立つ場所に5フロアーもあるお店を出されてるっていうのは、すごいバイタリティだと思います。成功した秘訣って何だと思いますか?

:始めた当初は完全に裏方。大きなメーカーさんの下請けとしてグッズを設計したり工場で商品を作ったりしてたんですが、20年前に問屋業を始め、12年前にお店を出して小売りを始め……と、少しずつ業務を広げてきました。
成功の秘訣と言えるかどうかわからないけど、今、何もないところから設計・開発をして、商品を作って、問屋業をして、お店で販売して……と全部ひっくるめてやっているのはうちだけかもしれません。そのフットワークの軽さは強みだと思いますね。

☆次回は大ヒット商品「フェアリー」「オルガスター」の誕生秘話をうかがいます。


Text/遠藤遊佐

ライタープロフィール

遠藤遊佐
AVとオナニーをこよなく愛するアラフォーライター。

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