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  • 2016.04.19

「精神的快楽をうめてくれるのがエロメン」一徹さんが専属男優になった理由/シルクラボ(2)

性産業を盛り上げている企業や人々に、その熱意と仕事をインタビューする新連載「プロジェクト・セックス」! 今回は、女性向けAVの第一人者シルクラボの代表・牧野さんに、女性向けAVの制作秘話などを伺いました。

 前回から引き続き、ゲストは女性向けAVメーカー・シルクラボの牧野さん。

 前回の記事も併せてどうぞ。
「汁を散らかしすぎ!」女性からのAVへのクレームが始まり/シルクラボ(1)

AV業界初の専属男優、一徹さん

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シルクラボ・牧野さん

――シルクラボがブレイクした要因の一つに一徹さんの存在がありますよね。

M:シルクラボは発足当時からずっと「AVを観てる気分にさせない」っていうのをテーマにしてるので、一徹さんみたいなAVっぽさのない男優さんは不可欠なんですよ。

――男優さんがメーカーの専属になるなんて今までなかったことですし、AV業界でも話題になってました。どうして専属男優って形をとったんですか。

M:イメージを守るっていうのが理由の一つですね。
作品に必要であれば、レイプや中出しもするのが男優の仕事。でも、それをやりながら「女性に優しい」って言っても説得力がないんですよ。
あともう一つは、シルクラボの顔としていろんなメディアに出てもらうときに「女性向けAVメーカーの専属」っていう肩書があるとフックになるので。

――一徹さん側はすぐにOKしてくれたんですか。

M:すっごく驚いてましたけど、わりとあっさりと「面白いからやります」と。好奇心が強い人なので、イベントに出たりテレビに出たりっていう本来男優の仕事じゃないことも面白がってやってくれるので助かってます。

――一徹さんとか月野さんってイケメンだし普通っぽいし、一般のAV男優にはなかなかいないタイプですよね。どうやって見つけたんですか。

M:2人とも最初に会ったのはSODの現場。月野くんは「ぼんやりしてるけど顔は凄いイケメン!」と思ってスカウトしました。当時は全然喋らないし笑顔もあまり見たことがない、すっごいクールなタイプだったんですよ。
でも付き合いが長くなればなるほど、そのイメージは壊れていきますね。おしゃべりだし天然だし。

――でも、ファンは彼のキャラもわかってて受け入れてますよね。演技があんまりうまくないところも味というか。そういうところが面白い。

M:ほんと、ありがたいです。一徹さんはイケメンで好青年なので、最初現場で会ったときも、男優だとは思わなかったんですよ。
顔のいい男優さんて他にもいますけど、みんなどっちかっていうと夜の匂いがするじゃないですか。
でも一徹さんはさわやかな朝の感じ。こんな人初めてだなと思いましたね。

――わかる! あと、シルクラボの場合は女優選びも大変じゃないですか。女性って男性よりも女優を見る目がシビアでしょ。

M:女優選びは一番難しいですね。
基本ユーザーさんはエロメンのファンなので、女の子があんまりぶりっ子だったりセクシーすぎたりするとイヤなんですよ。でもだからといって可愛くなかったり太ってたりすると「夢をみたくて観てるのに、現実を思い出しちゃう」って意見が出る。
結局、AV女優ってくくりの中ではやや地味ってくらいのルックスで、媚を感じさせないタイプがいいみたいですね。
人気なのは友田彩也香ちゃんとか、大槻ひびきちゃん。でも最近、かわいくて演技ができる企画単体がみんな引退しちゃって女優不足。それは大きな悩みですね。

エロメンはリスクなくときめきをくれる存在

――台本も、男性向けとは全然違う?

M:男性向けの台本てセックスが中心だから、設定だけあってあとは紙1枚ってこともあります。
だけど女性向けは妄想の世界。セリフまわしにまで気を付けてがっつり書いてます。韓国ドラマ観て「これはいい!」って思ったシチュエーションを取り入れたり……もう、ほんと自分で言うのもなんですけど、恥ずかしい顔しながら一生懸命書いてますよ(笑)。

――ちなみに、シルクラボの世界には牧野さんの妄想が反映されてるんですか。

M:私自身は、もっと泥臭いAVのほうが興奮するんです。ながえスタイルとかFAプロとか、おっさんが四畳半で汗かきながらヤルようなジトジト昭和系が好き。
でもシルクラボの作品は、そういうのとは違う部分で作ってますね。エロよりもときめき重視というか。

――それは作品を観ててもすごく思います。たぶんシルクラボのユーザーさんも「オナニーのオカズ」って思ってないんじゃないですか。私も女なのはしくれなのでなんとなくわかるんですけど、そもそも女の人って男性と違ってエロにお金を払わない。

M:そうなんですよ。今はネットでいくらでも無料のエロ動画観られるから、女性はなかなかお金を出してくれないんです。
でも、ときめきっていう付加価値があれば話は別。
彼氏や旦那さんがいてもときめきなんてそう長くは続かない、でも不倫に走るのはリスクが高い。そうすると、リスクなく手に入るときめきって、アイドルやエロメンしかないんですよ。

――私も、結婚してからエロメンの良さがわかるようになりました。

M:私、女の人がセックスに求めてるものって、肉体的快楽より精神的快楽のほうが大きいんじゃないかって気がするんですよ。
極端に言えば、肉体的快楽はオナニーでなんとかなる。でも、女性って子供の頃からマンガやドラマで恋愛至上主義的な考え方を植えつけられてきてるから、それだけじゃやっぱり何か足りなくてモヤモヤしてしまう。そこんとこを埋めてくれるのがエロメンなんじゃないかと思いますね。

※次回はシルクラボの未来と、今抱えている課題について語っていただきます。

Text/遠藤遊佐

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ライタープロフィール

遠藤遊佐
AVとオナニーをこよなく愛するアラフォーライター。

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