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  • 2015.08.13

「えっ使い回し?」SMショー出演時に出会った私のファーストバイブ

使いまわしの「バイブ」と、使いまわしの「ちんこ」。どちらも同じようなものですが、やっぱりおもちゃと生き物の差は大きいみたいで…。8月12日(バイブの日)にちなんで、昔の彼とのバイブの思い出を語っていただきました。

大学生の時出演したSMショーで出会ったバイブ

大泉りか 官能小説 人妻は不倫の夢を見るか バイブの日
Dennis Brekke

 21歳、大学生の時だった。その頃、わたしは某緊縛師の方について、ときたま、SMショーのM女としてステージにあがっていた。

 キッカケはSMのイベントに遊びに行って、そこで観たショーに感動し、出演していた緊縛師の方に話しかけたことだった。「SMに興味があるんなら、今度、これにも遊びにきたら?」と、別のイベントの存在を教えてもらい「ショーに出たらチャージがタダになるよ」と誘われた。

 それまでに付き合っていた男性と、手首を縛られたり目隠しされたりくらいのプレイならしたことがあったが、麻縄や鞭などが登場するきちんとしたSMを目にしたのは、その日が初めてだった。怖いというよりも、面白そうという未知への好奇心が先に立った。だから、わたしはふたつ返事で了承して、その次の週には人様の前で縄で縛られてしばかれていた。

 それから、たまにショー出演のオファーの電話が掛かってくるようになり、暇な女子大生だったので、誘われてばたいていオーケーしていた。出演する際、いつも特に、最初に「何を使って何をする」という説明はなく、わたしのほうも特に聞くこともなかった。だから「わっ!へ、蛇を出してきた!」だとか「つ、吊るすんですか!」と、毎回、新鮮な驚きを覚えていた。

 バイブレーターについてもそうだ。しかし、「わっ、バイブ!?」と驚くと同時に、「うわぁ、使い回しなのか……」とも思った。ショーでバイブを使うのに、その女性専用のものをいちいち用意などしないことは、今なら容易に予想もつくが、当時は「使い回しするものではない」という頭があったので、ショックを受けた出来事だった。

 さて、それらショーに使う道具を持ってストリップ劇場だったりキャバレーだったり会員制のバーへと縄師とともに移動するのだが、電車の中などで、突然スイッチが入ってしまうことがよくあった。おそらくは強度の調整が出来るようにつまみがスライド式だからであろう。混みあった山手線の中でブブブブブ……とかすかに振動音が鳴り響くと、まず携帯電話を確認するが、そうでなかった場合、「アレですかね」「アレですね」と、顔を見合わせることになる。
道具類の入ったスーツケースをその場で開けてスイッチを切るわけにもいかず、「あれ、誰かの携帯が鳴ってない?」と訝しむ乗客たちの視線を避け、目的の駅まで知らんぷりで運ぶしかない。

なぜかデコられていた彼氏のバイブ

 そんな“他人のお古”がわたしとバイブレーターとのファーストコンタクトだったわけだが、それから数年後、再び“他人のお古”のバイブレーターに出会うこととなる。しかもベッドの上でだ。

 ある時、付き合っていた男性とセックスをする段になり、「今日はこれ、使おうか」といそいそとバイブ―レーターを出してきた。SMショーなんてものに出演していたくせに、わたしはセックスについては肉体重視派で、アダルトグッズはそれほど好きではない。自分ひとりの時に使うのはいいのだが、相手がいるなら舌や指やチンコで十分に事足りる。しかし、たまにだったら、刺激があっていいかもしれない、と思って受け入れようとしたものの、どうしても気になったのが、そのバイブレーターの根本に巻かれているドクロマークとFUCKという文字がプリントされたセロハンテープの存在だ。

 ドクロ&FUCK柄のセロハンテープでデコるという中二くさいセンスもどうかという話だが、それよりもテープの縁などがやや劣化しているところが気にかかる。「絶対に、今回おろしたのではない」という佇まいのそれを、私は受け入れなくてはならないのか。しかし、せっかく私を喜ばせようとして提案してくれたのだから、断るのも申し訳ない気もする。

 そもそも、他人が使ったものであってもきちんと洗ってあれば問題はない。ようは心の問題……元彼女が使ったバイブを使い回されることに納得が出来るか、ということで、別にそこにはそんなにこだわりはない気もする。そもそも、目の前の男のチンコだって使い回しなわけで。

 わたしは無言で受け入れた。しかし、すぐに後悔をした。というのも、根本に巻かれたセロハンテープ。セロハンなんて薄いしそれほど硬い素材のわけでもない。それなのに、シリコンだけの部分とは大違いに違和感があり、かすかに縁が捲れている部分が膣肉に擦れて痛い。そして、痛いとなると、途端にそのバイブレーターに対する憎しみが湧いてきた。「なんでわざわざデコってるんだよ、つーか、元彼女に使ったものを使い回すってどうよ。捨てろよ!」という、男の想像力のなさに対する怒りだ。

 バイブに罪はない。例え使い回しであっても受け入れようと努力はした。セロハンテープという余計なものさえなければ、平和に済んだのに……今でも、柄付きのセロハンテープを見ると、バイブに巻かれていたドクロのマークを思い出します。FUCK!

Text/大泉りか

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アラ更年期のマニアエロライター。普段は地味に暮らすおばさんだが、酒席にいくと魔物になる。好物は20代の黒ブチメガネ。
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1980年生まれ。ラブライフアドバイザー。
大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。
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