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  • 2016.11.26

「洗濯機の中のパンツ」で1本撮れる!?自由なロマンポルノ/行定勲×峰なゆか

日本を代表する監督陣が「ロマンポルノ」を手がける「日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」。その中の一人、本日(11月26日)公開『ジムノぺディに乱れる』の行定勲監督と、漫画家・峰なゆかさんとの対談を開催!行定監督が考える「日活ポルノ」とは?峰さんが出演するとしたらどのような役どころなのかなど…気になるお話の後編です!

 本日11月26日公開『ジムノペティに乱れる』の行定勲監督と、漫画家・峰なゆかさんの対談、後編。

 前回の記事もあわせてどうぞ!

射精しない苦悩

ジムノぺディに乱れる 日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト 行定勲 峰なゆか
左:峰なゆかさん、右:行定勲監督

―峰さんは、日活ロマンポルノをご覧になったことはありますか?

峰さん(以下M):初めて観ました。
私、日活ロマンポルノって「結合部を一輪のバラで隠す」みたいなのがお約束と思ってましたが、そんなことないんですね。

行定監督(以下Y):昔はそうでしたね。基本的には「前貼り」がルール。本当には挿入してないんですが、「前貼り」が見えてしまうとそのシーンは使えないので、花瓶を置いたりしていました。だから、アングルもしっかり決めてたし、演者たちもものすごく気をつかって演じてましたね。

M:前貼りを見せないようにするって、大変ですね。
私、以前にR18+映画に出演したことがあって。やってる最中に俳優さんが勃起して、前貼りがベリベリ剥がれてしまうアクシデントがありました。

Y:俳優さんは我慢してるだろうから、前貼りが剥がれるほど勃起させるなんてすごいですよ。

―濡れ場の演技って難しいんでしょうか。

Y:古谷は「イかない」って設定だから、難しかったと思います。射精できるのなら、ただぶつければいいけど、「イかない」って自分にブレーキをかけてる状態でしょう。
板尾さんとも、若い頃は、「射精=気持ちいい」だったけど、年齢を重ねるとそうじゃなくなるから難しいよねって話をしました。射精しない苦悩ってあるんですよ。

M:先ほど「悩めるオッサン」の話をしましたが、なぜ男性が「悩めるオッサン」になるかというと、勃起力が落ちるからだと思うんです。「俺、人生後半戦かな?」とか「これからどうやって生きていけばいいんだろう」とか。「人生変わっちゃうかも」って思いから、悩めるオッサンになる。

でも、それって女子はアラサーの時期に悩むことなんですよね。だから、悩めるオッサンと、アラサー女性って肉体関係を結びやすいんだろうなって思います。

Y:なるほど。でも、僕は熟女の「だらしない肉体」の方が好きなんですよね。

M:え、そうなんですか!?

Y:古谷の元妻もそういう肉体を求めてオーディションしたんですが、本番までに身体を絞ってきちゃったんですよ(笑)。

M:たしかに、身体すごくキレイでした。

Y:「もうちょっと太っていいよ」と言えばよかったかなと。でも、それが女心なんでしょうね。

峰さんは「えっちな隣のお姉さん」

ジムノぺディに乱れる 日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト 行定勲 峰なゆか
峰なゆかさん

―もし、峰さんが日活ロマンポルノに出演するとしたら、どんな役を演じてみたいですか?

M:私、隣のお姉さんがいいです。煮物とか、あまったおかずを届けてくれる感じの(笑)。

Y:ああ、わかる。俺もそう思ったよ。
夜な夜な、アパートの壁越しに喘ぎ声が聞こえてきてね。で、男が「誰かとやってるのかな?」と悶々とするんだけど、全部ひとりで演技していたっていう(笑)。

M:あはは!

あと「ウチの洗濯物が、そちらのベランダに飛んでしまって…」なんて、すごくエロい下着をわざとベランダに投げ込むとか。

Y:いいね〜。その下着は、できたら1回履いてから投げてほしいね(笑)。
アパートがあれば、もう1本撮れちゃうね。

M:設定がちゃんとしてる(笑)。

Y:あとね、彼がコインランドリーで洗濯してるときにね、自分の下着を紛れ込ませてほしいね。そして、男が洗濯物を取り出すときに「何でコレが?」って困惑するの。

俺、昔、まったく同じ経験があったんだよね。すごく困惑するの。で、一瞬だけ周りを見て、持って帰るか悩んだ。

M:悩むんですね。「俺を誘惑している痴女がいるんじゃねーか?」って気持ちですか?

Y:そうそう。映画の長期ロケのときだったので、スタッフの誰かのじゃないかと想像して、悩ましかった(笑)。

―結局、その下着はどうしたんですか?

Y:元の場所に戻しました。たぶん、次に洗濯機を使った人が、同じことしてただろうね(笑)。

M:ロマンポルノの冒頭にありそうなシーンですね。

Y:そうそう。セックスするより、逆にロマンがありますよね。まさしくロマンポルノ(笑)。

女性は物語の中にエロスを感じる

ジムノぺディに乱れる 日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト 行定勲 峰なゆか
行定勲監督

―監督が考える「日活ロマンポルノ」の魅力は何でしょうか。

Y:自由さがあるところかな。
「10分に1回の濡れ場」というルールさえクリアすれば、アートでもいいし、自分のフェチズムを追ってもいい。今回のプロジェクトでは、5本公開されるんだけど、全部違うんだよね。示し合わせてるわけじゃないのに。昔からそうなんだよね。

―では、峰さんにオススメしたい作品はありますか?

Y:峰さんにオススメしたい作品は「悶絶!! どんでん返し」かな。タイトルがいいでしょ?

M:やばい感じがしますね。

Y:神代辰巳さんという名監督が撮った作品で、ホステスの女がいて、客の男がホステスとセックスしちゃうわけ。で、そこにヤクザの男が「俺の女に何しやがる!タダじゃ帰さねーぞ!」と乱入して、男はカマを掘られちゃう。

M:ええ!? すごい展開(笑)。

Y:で、男は最初「復讐してやる」と思ってるんだけど、カマ掘られたことで、女の部分が開花してだんだん女性化していって、3人の奇妙な共同生活が始まるんだ。

M:すごい!全然ロマンポルノ要素を感じないですね。

Y:バカバカしいシーンが満載なんだけど、最後はなぜか切なくて「哀れ」を感じるんだよね。

M:昔は、AVも制作費が潤沢で、自由につくれたから、監督が好きに撮ってましたよね。普通の映画みたいな。ロマンポルノもそうだったんですね。

Y:昔はそうだったよね。初期のAVは設定に凝ってたし、ロマンポルノの流れで本番アリのものが出てきたって感じだったよね。

でも、カンパニー松尾さんとかが出てきて「ハメ撮り」が主流になった時点で、ポルノとしては、日活ロマンポルノは敵わないんですよ。あれは発明だし、映像の自由度であれに敵うものはなくなった。

M:そうなんですよね。

Y:でも、男性が見ている純粋な「ハメ撮り」って女性向けでは出てきていないですよね。やっぱり、女性は「物語の中」でエロスを感じている。だから、ロマンポルノのようなドラマのあるエロスが求められているんじゃないかな。

ジムノぺディに乱れる 日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト 行定勲 峰なゆか
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